糸の扱い方 注意するべき点 その①ストレッチ糸編 後編
- ニット糸の取り扱い方法
- 投稿日:
- 2015-05-29
- (更新日:2020-06-27)
みなさんおはこんばんにちは松井です
日中過ごし易い時期は瞬く間に過ぎ
あっという間に夏の様相へと汗ばむ時期となりました.
私はカンカンに熱い夏は好きで
家が海へ近いこともあり週末は暇があれば
海辺で寝そべっていますが
うっかり日焼けのし過ぎには今年もよくよく注意したいものです。
さて、今回は前回記述した ストレッチの扱いについて続きを書いていきたいと思います
前編を読んで頂いていない方は前回の私のブログを読んで下さい
ストレッチ糸は巻かれているコーンに工夫有り
前回のブログで記述しましたが
ストレッチ糸はその扱いの難しさから コーンに巻かれている状態から工夫がなされます
*通常の巻き 3度コーン *上のコーンに傾斜角度が有る 9度巻きコーン
傾斜が付くことにより編む際にコーンの頭からおしりまで
糸を上に スムーズに手繰りやすくなり
糸の取り方のテンションが安定する という特徴があります
*次は傾斜こそ3度コーンと変わらないが 糸の巻きの柔らかさがことなり
ソフトに巻かれている シュワイダーコーン(別名:パイナップルコーン)
ストレッチ糸の場合
2番目の”9度巻き”か”3番目の”シュワイダー巻き”が 主に用いられますが
最良の巻き方は”シュワイダー巻き”として認知されているのが一般的です.
9度コーンの特徴に有る 糸の手繰り寄せのスムーズさを図るより
ストレッチ糸をムラなく安定して編立てるには
コーンに巻かれた段階で いかに糸にテンションをかけずに
リラックスした状態で巻けているか、のほうがより重要ということなのだと思います。
では逆にムラが出やすい状況とはどういう場面か??
私の経験では
特に引き換えしが多い箇所や 成型編みで減らし の角度がきつい箇所
例えばアームホールの 底の方なんかはそれにあたりますが
そういった箇所に集中して テンションがつれて横筋が目立つ商品も 決して少なくないように思います.
ですから
扱う糸の特性とデザインのバランスは
こういった場面でも配慮が必要となるわけです.
とりわけ
たまに染めムラが出ていますと連絡があり
実際の商品や編地が送られて確認をすると
テンションムラにより陰影 いわゆるテンションがつれているところに影が走るという現象が起きている
場合なんかもあり
原因の確認作業として編地をほどき テンションを整えて編みなおすと
その編地にはムラが確認出来ないといったケースもあります
ですから
こういったことで一番肝要なことは
どういった形で糸が作られ
どういった形で製品が作られているか その過程を知ることと
それにおける 注意すべき点や発生する可能性の有る事象を
どこまで想定/把握することが出来ているか
ということになるのだと私は思います。
この後もテーマごとに
しばらくこういった内容について続けて触れていきたいと思います
では、今回はこのへんで