糸の太さって何が基準なの(素材によって違う糸の太さ)
- 繊維と糸
- 投稿日:
- 2014-07-03
- (更新日:2020-06-27)
こんにちは丸安毛糸(株)素材部の田崎です。
今年の梅雨は、シトシトと降る雨ではなく、紫陽花の花を叩きつけるような激しい雨だったり、花を散らす雹が降ったり、広い範囲の雨ではなく、極地的だったり、以前とは降り方もなにか変わってますよね。
皆さんも、突然の雨や雷には注意してくださいね。
傘をさしている紫陽花を両国で見つけました。
ところで、前回、1回目のブログはいかがでしたか。
わかりにくい点もあったと思いますが、勉強をしながら書いていきたいと思っていますので、暖かく見守って下さいね。
では、前回に続き2回目のブログを書かせていただきます。
今回は糸の太さについて書きます。
お客様からの問い合わせで、同じ番手でなぜ同じゲージで編めないの。
と云う質問を受けることがあります。
また、同じ番手でストレート糸とファンシーヤーンでも違うゲージで編みます。
それは、糸の素材の違い、形状の違いによって差が出るからです。
知って頂きたいのは、糸の番手は太さではなく長さであるということです。
基準になるのは、
毛番手 1000g=1000m 1g当たり1m
綿番手 1ポンド(453g)=840ヤード(768m) 1g当たり1.7m
麻番手 1ポンド(453g)=300ヤード(274m) 1g当たり0.6m
デニール(長繊維、合繊番手) 0.05g=450m 1g当たり9000m
(デニールは国際基準に合わせるためにデシテックスに変わりました。デシテックスはデニールに約1.1倍をするとなります。)
上の編地が2/20綿100%、下の編地が2/20ウール100%です。目の詰りと膨らみの違いがお分かり頂けたでしょうか。
ウールは繊維長も長く、撚り回数を少なくしても糸にすることが出来ます。
綿の場合は繊維長が短いために撚り回数を多くしてあげないと、糸にすることが出来ないのです。
下記のようなスラブ糸やネップ糸は太い部分と細い部分のトータル番手になっていますので、ゲージを合わせるのは太い所に合わせます。
まとめ
素材の特徴を生かすのが、ニット作りの一番の楽しみになります。
色々な糸に触れ、デザインにあった素材を選んで頂き、ニットの製品作りを楽しんで下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた、次回もよろしくお願いいたします。