ニット原料を知ると製品作りが楽しくなる(アルパカ編)

  • 繊維と糸

日に日に暖かさも増し、待ちに待った桜も満開を迎え、お花見を楽しんでいる方も居られるのではないでしょうか。

毎年、もっと見ていたいと思うのですが、待ったわりには散るのが早いのが桜です。

こんにちは丸安毛糸(株)の田崎です。今回もお付き合いをお願いいたします。

 

さて今回は可愛いアルパカ(特に目が可愛くありませんか。)に付いて,生産地、特徴、欠点などに付いて書いていきます。

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アルパカの生息地は過酷

アルパカは南米アンデス山脈の標高3000m~5000mに生息をし、夏は気温40度、冬はマイナス20度、という厳しい環境の中で生きています。

高地のために一日の寒暖差も日中は30度、夜中は氷点下になることもあり、その中で住み着いてきたアルパカは環境に合わせて体を保護する毛を持っています。

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アルパカの原毛

アルパカの特徴の一番は色数の多さ

アルパカの原毛はアイボリー、ライトグレー、グレー、チャコール、クロ、ライトベージュ、ベージュ、キャメル、ブラウン、ダークブラウン・・・・・

なんと22色とか25色とも言われています。

その毛を混ぜ合わせるともっと色数が増え、染色をしなくても色展開が出来るエコ原料です。

アルパカの毛はウールやカシミヤと比べても保温性に優れています。

アルパカの毛は丈夫でモヘヤに次いで2番目に強い毛質です。

弾力性がありしわになりにくく、スケールも小さいので洗濯での縮も、ウールに比べ少ないのも特徴です。

 

アルパカは2種類

一般的なのがワカイヤ種でふわふわとしてもこもこした毛です。

アルパカの中でも10%位しかいないのがスリ種で、ワカイヤ種に比べ毛が長く、ドレッドヘアです。

そしてもう一つ毛の種類として分けられるのがベビーアルパカです。生後3か月くらいに櫛ですいて取った毛で、柔らかく、保温性も増した希少な素材です。

 

こんな優れたアルパカの唯一の欠点

今まではアルパカの良い点だけを書いてきましたが、私が考える唯一の欠点は、アルパカの毛の高混率の糸を天竺で編んだ時に出てしまう編み目のブレです。

他の毛質と違いアルパカの毛はトルクが強く、編み進めて行くとひずみを生じ、編み目がひっくり返る現象があります。(この現象はモヘヤにもあります。)

 

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アルパカ原料が優れているので色々な素材がございます。

 

まとめ

アルパカの毛がとても優れた毛質であることが少しでも理解をして頂けたでしょうか。

欠点に付いては、天竺での製品を避けて頂き、地柄物にしたり、配色ものにして目立たなくしてください。

以前、天竺のVセーターを持っていましたが、そのセーターも編み目にひっくり返りがあったのですが、着ていると「アルパカのセーターですか。」と、すぐに分かって頂けて

とても嬉しかったです。

 

最後までお付き合いを頂きありがとうございました。では又、よろしくお願いいたします。