梨地の特徴とニットで表現する方法

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こんにちは。丸安毛糸の住吉です。

今回は「梨地」の特徴と、ニットでの表現方法についてお伝えします。

梨地編みの特徴

梨地編みは、表面に梨の皮のように細やかな凹凸が出る編み方です。

特徴としては、凹凸により肌離れが良く、長時間にわたりさらりと着られること。

編地の中でも比較的軽く、ストレッチ性が高いのも特徴です。

ざらざらしたタッチですが、実際に着用してみるとざらざらした感じは気にならず、

ドライタッチで快適な着用感です。

すでに凹凸がある為、洗濯してもシワになりにくく、イージーケアなのも大きな特徴で

乾くのも早く、春夏向けでおすすめの組織になります。

そんな梨地を編みで表現するにはどのような方法があるでしょうか。

方法は大きく2つあり、今回はそれぞれの特徴とおすすめのポイントを解説します。

デニット糸を使って表現する

デニット糸は、特殊な作り方をした糸で、糸自体がちりちりと縮れた形状をしています。

デニット糸と靴下編み機

糸自体が縮れているため、天竺を編んだだけで編地がちりちりとし、梨地柄を表現することができます。

丸安毛糸の代表的デニット糸 【HERVE DEKNIT エルベデニット】

https://www.maruyasu-fil.co.jp/departments/monteluce/yarn-collection/720

リンクス柄で表現する

リンクス柄とは、天竺の表目と裏目の組み合わせの柄のことを言います。

表目と裏目をランダムな配置で編むことで、小さな凹凸感を出し、梨地を表現します。

そのほかにもジャカード編み機によって、平編みの中にタック編みを不規則に取り入れて表現する方法や、パール編みで表目と裏目を不規則に組み合わせて作ることもできます。

デニット糸とリンクス柄で作った梨地の違いとおすすめポイント

違いとポイントは2つあります。

違いとポイント1 見た目

ひとつは、単純な見た目。

デニット糸は糸自体がちりちりしているので、その柄自体が細かく出てきます。凹凸感も控えめで、繊細さが際立ちます。

一方リンクス柄は、編み目の1目1目を使って柄を作るので、柄が少し大振りになり、立体感も強く出ます。

上がデニット糸、下がリンクス柄です。

※今回の写真の編地はそれぞれ糸の番手が違うので、あくまで見た目の傾向として比べてみてください。

微妙な差でも少しカジュアルになったり、デザインによって最適なものが変わります。

違いとポイント2 組織の制限

ふたつめは、編み出しや付属の組織に制限が出ること。

一方リンクス柄は、編地で柄を作っているため、柄の雰囲気を保ったまま袋編み出しやほかの組織を作ることができません。

そのため、組織によっては裾や衿ぐりの見た目にギャップが出る可能性があります。

ただしそれをデザインとして使うのもおすすめ。

天竺袋の編み出しとリンクス柄

写真のように、組織を変えることでメリハリのついた編地を作ることができます。

そのほかにもジャカード編み機によって、平編みの中にタック編みを不規則に取り入れて表現する方法や、パール編みで表目と裏目を不規則に組み合わせて作ることもできます。

まとめ

ニット作る梨地柄について解説しました。

主な方法はデニット糸を使うことと、リンクス柄で表現すること。

縮れた見た目が新鮮に感じてもらえたのではないでしょうか?

歴史は繰り返すといいますが、定期的に流行っているそうです。

製品サンプルもあるので、興味のある方は是非お問い合わせください。

それではまた。