製造方法からみる“ファンシーヤーン”の世界

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個性的な形状や質感でニット製品をより魅力的にしてくれる「ファンシーヤーン(意匠糸)」。

「どうやって作ってるの?」と疑問に思ったことがある方もいるのではないでしょうか。

今回は製造方法におけるファンシーヤーンの種類と特徴、『MONTELUCE』で展開しているファンシーヤーンまで詳しくご紹介します!

■製造方法におけるファンシーヤーンの分類について

様々な種類のあるファンシーヤーンですが、製造方法によって大きくは4つに分けられます。

①撚糸技術を基としたファンシー・ヤーン

②紡績技術を基としたファンシー・ヤーン

③紡績と撚糸を駆使したファンシー・ヤーン

④二次加工によるファンシー・ヤーン

①~④まで詳しく解説していきます。

ファンシーヤーン 色々

■①撚糸技術を基としたファンシー・ヤーン

撚糸技術を基としたファンシーヤーンは、複数の糸を巧みに組み合わせて作られます。

代表的な例・・・リング、カベ、ブークレー、ループ、コード、ノット、カール、リリヤーン、モールなど

これらの糸は、芯糸、飾り糸(浮き糸)、押さえ糸を使用し、それぞれの糸の張力や供給速度を調整することで、独特の形状を生み出します。

例えば、ブークレーヤーンは、芯糸に対して飾り糸を多めに送り、凹凸をつけた後、押さえ糸で形状を安定させています。

■ ②紡績技術を基としたファンシー・ヤーン

紡績技術を基としたファンシーヤーンは、紡績の段階で特殊な加工を施すことで作られます。

代表的な例・・・スラブヤーン、ネップヤーン、コアスパンヤーンなど

これらの糸は、紡績時にトップ(わた)の段階で異なる繊維を混ぜたり、意図的に不均一な太さの部分を作ったりすることで、独特の風合いを生み出します。

■③紡績と撚糸を駆使したファンシー・ヤーン

紡績と撚糸の両方の技術を組み合わせて作られるファンシーヤーンもあります。

代表的な例・・・トライスピンによる紡績ブークレーやループ、タムタムヤーン、紡績リリヤ―ンなど

紡績段階での特殊加工と、撚糸段階での形状付与を組み合わせることで、より複雑で独特な風合いを実現しています。

■ ④二次加工によるファンシー・ヤーン

二次加工によるファンシーヤーンは、糸が作られた後に追加の加工を施すことで生み出されます。代表的な例・・・エアー混繊、仮撚り、ギマ(疑麻)加工、コンニャク加工、絣染、スペック染など

これらの加工方法は、既存の糸に新たな特性や外観を付与し、より多様なデザインや機能性を実現します。

■『MONTELUCE』のファンシーヤーンのラインナップは?

MONTELUCEのファンシーヤーンのラインナップは、以下が挙げられます。(一部抜粋)

ブークレーパフ2
ブークレーマリアブークレ―
コードアメジスト
コードアンシェント
コードスカイジー
リリヤーンクレアライト
リリヤーンエリカ
ノットエッフェル
ノットカルーナ
ノットシロップシャーノット
カールムスキオ
モールヴェルート
ネップオリベット
ネップセーブリッチツイード
紡績ループアトン
コンニャク加工ピサ
たくさんありますが、一部です!!

■結びに

今回は製造方法からみるファンシーヤーンの種別を解説していきました。いかがでしょうか?其々の形状や特性を活かし編んでいくことで、唯一無二のテキスタイルが実現できます。今回例として挙げた『MONTELUCE』のファンシーヤーンも一部ですので、もし気になる糸をお探しの場合はお気軽にお問い合わせください!

本記事の執筆にあたり、下記サイトを参考にさせていただきました。

[1] https://rouranca.com/fancy-yarn

[2] https://all-about-textile.com/knowledge/what-is-fancy-yarn/

[3] https://www.ipros.jp/product/detail/2000140823/

[4] https://www.gosyo.co.jp/how-to-keito

[5] https://knittingbird.com/2012/02/27/961/

[6] https://makiharu.co.jp/contents/manufacture.html