韓国のアイウェアブランドのGentle Monsterがアメリカで注目される理由とは?

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K-POPがアジアのみならず欧州でも1つのジャンルとして定着し始めてから久しいですが、ファッションにおいても広がりを見せているのは皆さん体感しているのではないでしょうか?中でも、日本に出店した際にも注目されたGentle Monsteは、イマーシブな店舗作りが、学ぶべき小売りの姿としてForbesで紹介されていました。(https://www.forbes.com/sites/pamdanziger/2024/09/10/meet-gentle-monster-fusing-k-pop-excitement-with-immersive-retail-in-luxury-eyewear/)

K-POPの影響から韓国ブランドの成長

韓国の経済において、K-POPブランドの影響は大きく、$50億も貢献していると言います。最近では、多くのK-POPアーティストがハイブランドのアンバサダーに就任したり、広告やCMに起用されているのを目にしますが、実際にこうして数字にも表れていますね。ハーバードビジネスレビューにおいて、INSEADの教授であるDavid Duboisは、韓国は数十年間の間でグローバルなステージへ上がった文化的大国へと成長していると述べており、その理由には、効果的な戦略とK-Brandを確立するほどの実行力があったからだと話していますが、その中の筆頭が、Gentle Monsterだそうです。  

GENTLE MONSTERの世界進出

現在、13か国で78のフラッグシップストアを持ち、200以上のリテールストアが取り扱っており、昨年は$4億4,300万ほどの売り上げが推定されていますが、これは前年比48%増の数字で、他社を比較しても圧倒的な数字です。例えば、EssilorLuxottica、Kering Eyewear、 Warby Parker の3社を見てみると、7%増、38%増、12%増となっており、50%近い数字が圧倒的なことが伺えます。

様々なコラボも行っており、有名ブランドのFendi、 Moncler,、Mugler、Maison Margielaや著名人のBlack PinkのJennieなど名を連ねます。着け心地の良さを備えつつ、アイコニックなデザインのサングラスは、マドンナ、リアーナ、ビリーアイリッシュ、ファレルなどの海外セレブからも親しまれています。

GENTLE MONSTER公式HPより引用

イマーシブな店舗作り

何と言っても、Gentle Monsterと言えば、ユニークな店舗だと思います。青山に新店舗ができたときには、インパクトのある顔のオブジェが置かれて話題となり、多くの人がSNSで投稿していたので、目にしたことがある方もいるかもしれません。これは、人間の思考や感情、人との関係性、内面への探求を表現するためだそうです。このように、他店舗でもコンセプトに沿ってオブジェが飾られたり空間つくりが行われ、イマ―シブ(没入感)な体験ができるようになっています。これは、コロナ後、オンラインと差別化されるような、現地へ足を運ばないと得られないような体験が重視されるようになった流れを、上手くキャッチしているように思います。こうした店舗作りは、アメリカでも未来のリテールの姿として注目を集めています。

GENTLE MONSTER公式 HPより引用

まとめ

私自身の個人的な経験としても、アメリカに留学していたときには、中国や韓国からの学生は、自分たちの生まれ育った国から出ようとする意識が強く、大学を卒業した後の仕事やビジネスにおいても、グローバルにやっていこうとしている人が圧倒的に多い印象でした。よく聞く話では、やはり、自国の中だけでは経済規模が小さく限界があるため、アメリカを始めとした欧米諸国で活躍しないと将来が見込めないということでした。しかし、常にグローバルを意識していることで、これだけ世界的にも通用するK-POPコンテンツやK-BRANDが築き上げられてきたのかなと思います。こうした部分はぜひ学んでいきたいなと改めて実感した内容でした。それでは、また!