キュプラの特徴について
- 基礎講座
- 投稿日:
- 2024-09-19
- (更新日:2024-09-17)
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こんにちは。
丸安毛糸㈱ 住吉です。
今回はキレイ目なニット製品で非常に良く使用する素材のキュプラについてご紹介します。
キュプラはレーヨンと同じく再生繊維の一種です。ドイツのベンベルグ社が製造に成功したので「ベンベルグ」とも呼ばれております。
レーヨンとの違いは、レーヨンが木材パルプを原料にしているのに対して、キュプラは原料の大部分がコットンリンターであることです。コットンリンターとは、綿実から綿花を採った後に残る短い繊維で、これを溶解して紡糸したのがキュプラです。レーヨンと同時期に工業化に至ったと言われていて、古くからある歴史のある繊維です。
(https://www.asahi-kasei.co.jp/fibers/bemberg/what/materials.htmlよりお借りしました)
キュプラの特徴
キュプラは、レーヨンと原料の違いはあっても、もとは同じ天然の繊維からできているので、性質はレーヨンと似たところがあります。吸湿性や染色性が良いといった再生繊維共通の特徴の他に、しっかりと独自の優れた点があります。
<絹のように美しい>
繊維の断面が正円形で、美しい光沢があり、絹のような見た目です。裏地としても使用されます。
<肌触りが良い>
キュプラの糸形状は丸く、吸湿性と放湿性に優れており、感触が絹のようなサラッとした肌触りです。また、繊維が細くしなやかなので、ソフトな感触を持っています。静電気の発生も少なく、肌に纏わりつくこともあまりありません。
<強い>
ここが、レーヨンとの大きな違いです。キュプラは相当強く、濡れても強力は低下せず、熱にも強く、耐光性・耐摩擦性ともレーヨンよりも優れています。薄手の織物を作るのに非常に適しております。
(摩耗すると毛羽立ちが発生します)
<混紡性が良い>
他の繊維との相性が良いため、混紡・混織による複合化に優れております。
キュプラを使用した素材のご紹介
BENSOLO ベンソロ
https://www.maruyasu-fil.co.jp/departments/monteluce/yarn-collection/689
ベンベルグをストレッチポリエステルとブレンドし、
上品な光沢と、型崩れを防ぐストレッチ性を併せ持った糸に仕上げた大人気素材。
特殊な製造工程で糸に空気を多く含み、軽さと独特な優しいタッチ、目面の美しさを持ち合わせています。
BB CORE BBコア
https://www.maruyasu-fil.co.jp/departments/monteluce/yarn-collection/8830
ストレッチナイロンを芯にマイクロベンベルグで包む構造を持ったコアストレッチヤーン。
この柔らかい風合いのものに、撚りを細かくしっかり入れる設計を持たせたことで、毛羽感がなく非常に
美しい高級感のある表面感を生み出しました。
マットな質感で、上品でとてもきれいな目面が最大の特長です。
SOFT QUARTZ ソフトクオーツ
https://www.maruyasu-fil.co.jp/departments/monteluce/yarn-collection/10257
ベンベルグとオーガニックコットンの混紡糸で 超極細番手の糸。
ベンベルグの光沢とオチ感を持ち、綿のさらっとした肌触りを合わせ持ちます。
細い番手の為、ニットには2本取り3本取などがファインゲージにも最適で、より目面が綺麗に仕上がります。
シーズンレスで美しい目面を表現でき、かつサスティナブルなキュプラ素材について簡単ですが
紹介いたしました。
それではまた。