ニットの接結編みについて。

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こんにちは。丸安毛糸の住吉です。

近頃、お客様の依頼で接結編みの企画要望が立て続けにありまして

これは来シーズンはもっと接結編みと向き合う時間が増えそうな予感…

というのもあり、今回のテーマにしてみました。

接結編み…別名「ダンボール編み」とも言います。
「ダンボール編み」と呼ばれる理由は、その断面が段ボールのようになっているからだと考えられます。
その断面とはこちら↓

①が表、②が裏に出る糸で、その2枚の糸(=編地)を③の糸で繋ぎ合わせて(=接結して)いる形になります。

ジャージのボンディングなどと異なり、ニットの接結は編みながらいっぺんに接結を行います。

最も一般的なのは、天竺ベースのリバーシブルになっている編地かと思います。

これは表と裏は天竺を編みながら、間にスパン糸のような細い糸を用い

ところどころタックで止めて、結果表裏からは見えなくなるという三面構造になっており、

比較的厚みが出るのが特徴ですのでジャケットやアウターなどにオススメの編みになります。

実際に編地を見てみましょう。

(↓編地・素材詳細です)

https://www.maruyasu-fil.co.jp/departments/monteluce/knitting-inspiration/2024-25-aw/stitch/9113

①表
②裏
③接結糸

…というのが今までの私自身の接結編みに対する認識でして

リバーシブル風な見た目になるといった固定概念みたいなものがあったのですが、

こちらの展示会でも大人気だったPUFF×PATIOの編地、

①表
②裏
③接結糸

なんと、この編地も接結編みなんです!

PATIOとPATIOをつなぐ接結糸にPUFFを使用しているため両面に見える上に

PATIOが非常に細いため、PUFFがPATIOの羽衣を纏っているような見え方になっております。

前述した接結の厚みやカッチリ感が全くなく非常に軽やかな編地となっております。

初めて見たとき、「この編地デザインした人天才!」と率直に感動しました。

↓編地、使用糸詳細です

https://www.maruyasu-fil.co.jp/departments/monteluce/knitting-inspiration/2024-25-aw/stitch/9865

糸の組み合わせとニットならではの技法で、

いろいろな表情の出る接結編みの企画のご相談を是非お待ちしております。

店頭でも接結編みの商品を見つけてみてくださいね。