ニットの裾・袖口の種類について

  • 基礎講座

2

こんにちは。 丸安毛糸㈱製品部 住吉です。

11月に入っても夏日が続いたりして、なかなかニットに手が伸びず…でしたが

突然寒くなったので遅ればせながらようやくニットを着たい気分になりましたね。

何気なく着ているニットの裾や袖口に注目してみると、いろんなデザインがあります。

裾や袖のデザインは全体のシルエットにも影響する、ニットの大事な要素でもあります。

今回は、編み端の基本的なデザインと、その特徴を紹介します。

 1×1リブ

ニットの裾・袖口を思い浮かべる時、このデザインを真っ先に思い浮かべると思います。

左右に伸縮性があり、裾や袖口を程よく細くしてくれます。

止まってくれるので、ニットならではの丸みのあるシルエットをつくることができ、

オーソドックスなニットを作りたいときにおすすめです。

また、やわらかく縦に出る線も細いので、すっきりとしたデザインになります。

1×1リブ

 2×2リブと2×1リブの違い

続いては、2×2リブと2×1リブ。

見た目はあまり変わらないように見えるのですが…

リブ部分より上に続く編地に注目すると

2目の縦線の間にある目数が違っています。

そして、特徴にも違いがあります。

2×2リブのほうが左右の伸縮が弱く、2×1リブは強いとされています。

2×2リブにしてみたらイメージより緩く上がった、ということはないでしょうか。

2×1リブは前ベットと後ベットが半ピッチずれて編まれるため、2×1リブの「1」は総針の針立てになり、2×2リブよりも糸の渡りが短くなるため2×1リブの方が伸縮が強くなります。

2×1リブ

見た目は、どちらも1×1リブより縦の畝が太くなるので、

厚手のニットやメンズニット、ケーブル柄などの時は2×2リブや2×1リブが

見た目のバランスもとれてオススメです。

2×2リブ(ダメージ風)

袋編み

袋編みの特徴はなんと言っても真っすぐにできて縮まらないことです。

プルオーバーに使うと、Tシャツに近いシルエットに

カーディガンに使うと、ジャケットに近いシルエットにすることが可能です。

トップスに限らず、スカートやパンツの裾にも使います。

天竺袋

編み出し利用

編み出しをそのまま利用するやり方もあります。

ワイドリブの編み出し
最小コースで1×1リブを入れて、ワイドリブがそのまま編み出されているように見せるやり方です。
最小の1×1リブは、遠目からみるとあまり目立たないので、附属を目立たせたくない場合に有効です。

編み出しを落ち着かせたい場合は最小コース1×1リブを入れるやり方をおススメします。

最小コース1×1リブ編み出し

ミラノリブやスムース編みの編み出し
ミラノリブやスムース編みはグランドにも使用されますが、編み出しを使用することが出来ます。
組織として、伸縮が少なくしっかりした厚みもあるので、ジャケットなどに向いています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

代表的な裾のデザインを紹介してきましたが、まだまだありますよね…

一言で裾や袖口といっても色々な種類・技法があって

それがニットの面白さ、奥深さに繋がっていると感じます。

それでは、また。