スムース編みについて解説!特徴や編み方、応用方法もご紹介!

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こんにちは、佐野です

先日ニットのスムース編みについて改めてまとめてみたところ、ありがたいことに商談の場においてもこのブログのお話になったり、もう少し教えてほしい等、たくさんお話を頂いております。

前回はスムースの基本的な編み方から、ちょっとした応用の編地をご紹介いたしましたが、今回は総針ゴムとの比較をしてみようと思います。

 【おさらい】スムース編みとは

スムース編みの組織について、同じ内容ですが今一度載せておきますね。

スムース編みとは、総針ゴム編みを応用した編み方で、コースごと交互に糸がかかるようにゴム編みをした編み方です。

インターロック編み、ダブルリブとも呼ばれます。

分かりやすい編成図がこちら

総リブが二重に重なったイメージです。

ですが編み図画像のように、針配列が総針ベースではなく、1×1ベースにあるところも総針ゴムとの大きな違いです。

1×1リブを互い違いに2回編むようなイメージでしょうか。

総針ゴム

こちらが総針ゴムの編み方です。

スムースと比較すると、針配列が違う事と、一回で全ての針に糸がかかるところが一番わかりやすい差かなと思います。

総針ゴムとスムースを比較

では、基本の編み方をご紹介したところでこの二つの編み方の結果どのような違いが表れるか、検証してみたいと思います。

今回はプルーフプラスストレッチ1/60(ポリエステル100%のストレッチタイプ)を使用して、総針ゴムとスムースを14G2本取りで編んだ編地をご用意いたしました。

画像の通り、上の黒い編地がスムース、下の白い編地が総針ゴムです。

※ゴムスムース=スムース、ゴム=総針ゴムとご理解ください。

細かい目面ですのでわかりにくい部分もあるかと思いますが、複数の角度から比較してみようと思います。

まずは目面です。

両方ともすっきりとした目面ですが、左の白い総針ゴムよりも、右側の黒いスムースの方が更にピシッとすっきりとした印象の目面に仕上がっております。

続いて編み出し

この編み出しについては結構違いが分かりやすかったです。

下の白い総針ゴムの編み出しは若干ぼこっと膨らんでいるのに対し、上の黒いスムースは編み出しもピシッときまっています。

次は編み端を見てみます

こちらは編み出し程には違いがみられませんでしたが、左の白い総針ゴムよりの方が右の黒いスムースに比べてぼこぼこ感が少ない印象でした。

1本で編むか、2本で編むかの違いが出ているのかもしれません。

最後に目数についてです

ラストは目数についてです。

今回のこの二つの編地は巾、丈はほぼほぼ同じ大きさに仕上げておりますが、編んでくださったニッターさんに確認したところ、スムースよりも総針ゴムの方が若干度詰めで編むことが多いそうで、この編地たちもそのように編んでくださいました。

これは、編み組織上スムースの方が総針ゴムよりも勝手に目が詰まりやすいことに所以するそうです。

実際に目数を数えてみたところ、

2.5cm四方で、

総針ゴム=横に18目/縦に30目

スムース=横に19目/縦に33目

という結果になりました。

この結果から、横の目数は変わりませんでしたが、縦の目数についてはスムースの方が多くなっているため、総針ゴムの方が度詰めで編んでいても結果的にスムースの方が詰まって目数が多くなっていることがわかりました。

まとめ

以上いかがでしたでしょうか。

一点ご注意頂きたいのは、今回は総針ゴムとスムースをそれぞれ大きな工夫なく編んだ編地で検証しておりますので、実際の商品の際は編み出しにストレッチ糸を増し糸したり、度目を変えても大きな違いが出てくると思います。

当然違う素材を使うとまた全然違う目面や風合いになったりしますので、あくまで基本の参考程度に捉えて頂けましたら幸いです。

それでは!