ニットで使う“セーブル”ってなに?どんな動物?にお答えします。

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こんにちは、片野です。

今回はニットの素材の中でもとても貴重な【セーブル】について詳しくご紹介します。

セーブルとは?

引用:Wikipedia

非常に古くから高級な毛皮を持つ動物として知られてきました。

セーブルの別名は黒貂(クロテン)と言い、体長は50cmくらいで体重は0.7~1.8kgほどの小さな動物です。ミンクと同じイタチ科の動物になります。

生息地域は北ヨーロッパ、シベリア、中国東北地方、カムチャッカ半島と日本では北海道などの寒い地域に生息をしており、中でもロシアンセーブルは毛皮製品の中でも最高級品として扱われています。

セーブルの毛皮は古くから高級毛皮として、日本では平安時代より皇族や貴族に愛用をされ「源氏物語」の「末摘花」にも記述があったそうです。
また、江戸時代にはアイヌを通して海外にも輸出されていました。
ヨーロッパではシベリア.カムチャッカ地方を中心にとれるクロテン(ロシアンセーブル)が最高級の品質を持った最も高価な毛皮として、帝政ロシアからヨーロッパ各地に流通されていました。

セーブルの特徴

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●刺し毛が非常に柔らかく、シルクの様な光沢としなやかさがある
●綿毛が柔らかく密生している為保温性がある
●刺し毛、綿毛ともに非常に軽い
●耐久性に優れている

セーブルとカシミアの違い

カシミヤの毛の細さは約14~15マイクロンに対して、セーブルの毛の細さは約11マイクロンでカシミヤより細くて柔らかいのです。

セーブルが何故毛皮として重宝されているのかと言いますとセーブルの毛の中には沢山の気泡が詰まっています。

なのでセーブルの毛は軽くて、暖かい空気を保持しつつ湿気は放出する事が出来る優れものなんです!

ホワイトカシミアとセーブルの繊維


セーブルの毛を電子顕微鏡で見てみると、セーブルがいかに軽くて保温性が有るのかと言う事が分かります。セーブルには黒い点々とした気泡があり、これが軽さと保温性の違いになります。

まとめ

今回はセーブルについてまとめました。

セーブルはとても貴重な素材で、軽さと保温性も兼ね備えているので、ニット素材としてはとても贅沢ですが、少しでも特徴を知っていただけたら嬉しいです。

それではまた。