ニット原料を知るともっと製品作りが楽しくなる(ウール編パート2)

  • 繊維と糸

こんにちは今年初めてのブログになります。
遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
丸安毛糸(株)素材部の田崎です。

今年の冬は雪も多く寒く感じます。
風邪とインフルエンザが流行をしていますが皆様のご健康は如何ですか。
まだまだ寒い日は続き、一番寒い2月になりますのでくれぐれもお体をお大事にしてください。
でも、日の出は3~5秒早く、日の入りは1分ほど遅くなり、日中時間が長くなって来ていますので少しずつ春が近づいています。

羊

特に今年は大活躍なお父さんひつじ

    前回はウールの種類に付いて書きましたが引き続き、寒い冬から私たちの体を守ってくれるウールの特徴に付いて書いていきます。
 ニット原料を知るともっと製品作りが楽しくなる(ウール編パート1)はこちら>>>

ウールの優れた特徴

1、保温性に優れています。
衣類での保温性に優れいる物の特徴は、暖かい空気を蓄えることが出来るかになります。
ウールは繊維の中に多くの空気を含んでいるので、体温で暖められた空気が冷たい外気から守り温めてくれるのです。

2、吸湿、発散性が良いのです。
ウールは、汗を吸収すると同時に素早く発散をしてくれ、保温性があるのでインナーウエアーにも最適です。
前回も書きましたがウールセーターは昔、スポーツウェアーとして着用をされたのはここに理由があります。

3、とても軽いです。
ウールの製品が軽く済むのは原料が軽いからで、シルクよりわずかですが軽いのです。
空気をたくさん含むのもその理由で、ウールは空気を着ているという言い方もあります。
製品が軽いというのは、衣料品にとって大きなセールストークになります。

4、ウールは涼しくて快適な素材です。
今までとは違うじゃないかとの声が聞こえてきそうですが、実はウールは涼しいのです。
その理由も繊維が空気を多く含んでいるので、空気の層が外の熱を遮断してくれるからです。
吸湿、発散性の良さや、軽さの特徴が夏にも適している素材で多くのスーツに使用をされています。
夏の快適素材も店頭でのセールスポイントになります。

5、伸縮性に優れいます。
伸縮性があるので、着心地が良い製品が出来ます。
しわになりにくく、回復が早いので、型崩れもしにくいのはウールに伸縮性があるからです。
伸縮性を長く持たすには、続けての着用はさけ、洋服を休ませるのが良いです。

6、燃えにくい素材です。
ウールは火が付きにくく、燃え広がるのが遅い難燃性の素材です。
カーペットにウールが多く使われている理由の一つになります。

7、静電気が起こりにくい素材です。
電気抵抗が低く、吸水性が良いので静電気が出来にくい素材です。

まとめ

今年は羊(ウール)年で、私たちにとっては一番なじみの深い干支になります。
ウール素材は身近な繊維で、とてもよい優れた特徴を持った素材と言えます。
これらの良い特徴を理解していただき、製品作りにお役にたてれば幸いです。

次回はこんなに素晴らしいウールですが、欠点に付いて書かせていただきます。
最後までお付き合いを頂きありがとうございました。