染めの奥深さ
- 繊維と糸
- 投稿日:
- 2022-02-04
- (更新日:2022-02-03)
こんにちは八木です。
世の中にはまだまだ知らないことがいっぱいあります。またそれを知ることは楽しいなと感じます。
最近知ったこと。染めのお話しです。
以前染め分けのお話しをさせて頂いたことがあるのですが(下記の記事です)単に染料が同じでも簡単に染まるものではないということを知りました。
ウールナイロンの染めについて
ウールとナイロンは同じ染料(酸性染料)で染まるので、単純に酸性染料に入れてぐつぐつ煮込んだら同じ色に染まると思っていたのですが、実はそうではないのです。
というのも、ナイロンの性質として染料を早く吸って、早く吐き出すという性質があるそうです。
ナイロンはウールと比べると、染料を吸いやすいということになります。
なので、ウールナイロンを染める時は、ナイロンの染料を吸う速度をウールの速度に合わせる為、吸う速度を落とす薬剤を入れて染めるそうです。
またナイロンと言ってもストレッチのあるなしで染めの時間が変わることがあります。
早く染料を吸うと何が問題なのか?
染料を早く吸ってしまうと、ナイロンに染料が多く浸透定着して、ウールの染料が取られてしまい、染色の濃度の差が出て濃淡の色ムラが出てしまいます。
まとめ
このような例を挙げましたが、染めるには技術と経験が必要で、微調整をして希望の色に染めて下さっているということです。
染めの依頼をするときに、糸の正確な情報をお伝えして、染工場さんへの負担が多くならないようにしなければいけないなと思いました。