消費者のサスティナビリティに対する意識は実際どう変化したのか?

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皆さん、こんにちは。井野です。

以前取り上げたブログの内容で、WGSNという世界最大のFashion Forecastingのサイトを紹介しました。最近そのサイトを読んでいたところ、サスティナビリティに関するいくつかの記事が興味深かったので、紹介していきます。サスティナビリティに関して話題に上がることはとても多くなりましたが、実際に消費者の意識や行動がどう変わってきたのか、詳しく見ていきましょう。

若い世代のサスティナブルファッションに対する意識

2021年1月に発表された国際連合開発計画とオックスフォード大学の共同調査によると、69%のティーンエイジャー達は気候変動は世界的な非常事態だと感じているそうです。この様な環境に対する不安から、現在の若者は、彼らの未来を守る様な積極的な環境保護の戦略に興味を示す一方、トレンドや新しいことに対しても切望しているそうです。そのため、最近のファッションでは、若者の傾向を反映した特徴として、リサイクルデザイン、生地の廃棄を再利用したデザイン、ヴィンテージ商品を利用したファッションが挙げられるそうです。これらは、環境を意識したファッションではありますが、同時に、今までのファッションとは異なるユニークさやデザインの可能性を広げてくれるため、彼らの需要を満たした特徴と言えます。(https://www.wgsn.com/blogs/sustainable-fashion-youth-attitudes/)

エコラベルの需要

最近の傾向として、多くのブランドは、取り扱っている商品がどれだけ環境に対して影響があるのか消費者に示すことが出来るようなラベルのシステムに移行しているそうです。2021年6月には、H&Mがいくつかの商品に対して、Higg Index(環境やサスティナビリティを評価するためのアパレル/フットウェアー業界の自己評価基準)の規定に基づいて、環境や社会にどの様な影響があるのか提示する様に発表しました。食品や飲料に関しては、商品に対する二酸化炭素の排出量が明記されているかどうか?を消費者は気にする様になりました。アメリカ、イギリス、イタリア、スペイン、スウェーデン、オランダの消費者でのある調査では、67%もの消費者がclimate labellingを支持するという結果が出ていました。また、エコラベルがある商品と無い商品を用意したところ、79%の人がエコラベルのある商品を選ぶという結果も出ています。この様な結果から、消費者が如何に普段の生活から、エコに関して意識しているということが分かりますね。(https://www.wgsn.com/blogs/the-future-of-products-involves-eco-labelling/)

まとめ

サスティナビリティやエコな考え方が浸透してからある程度時間が経つ様になりますが、実際にどの様に生活に浸透しているか考える機会は意外と無い様に思います。そのため、今回紹介した記事は、環境問題がどこか遠い未来の話ではなく、如何に身近な問題にシフトしてきているか、その為にブランドも消費者も実際に行動を起こしていることが伺えます。ファッションは、トレンドだけでなく、社会情勢や世の中の動きがより反映されますが、サスティナビリティやエコをテーマにした内容はこれからしばらく続きそうですね。

引き続き、興味深いデータや海外の記事を見つけたら紹介していきます!それでは、また。