希少になりつつある日本の綿紡績3

  • 繊維と糸

皆さんこんにちは。

今週はゲリラ豪雨等の局地的大雨が多かったですね。何度となくびしょ濡れになってしまいました。

そして東京オリンピックもいよいよ3週間後となりましたが観客を入れるのかそれとも無観客なのかとてもヤキモキしております。何故なら私もチケットが当たっているからなんです。

では本題に入りたいと思います。

今回で3回目(最終回)となります、「希少になりつつある日本の綿紡績3」です。

前回はカーディング(梳綿)工程⇒コーミング(精梳綿)工程⇒練条工程迄を見て頂きました。

<前回の内容はこちら https://www.knitmag.jp/wp-admin/post.php?post=36980&action=edit >

今回は前回の最終工程で出来た「練条スライバー」がもっと細くなって皆さんの知っている1本の糸になって行く様子を紹介します。

粗紡工程

練条スライバーから直接糸を作るには太すぎる為、粗紡機を使用して練条スライバーをさらに引き伸ばし細くしながら最初の「撚り」をいれ「粗糸」状態になった糸をボビンに巻き取ります。

精紡工程

紡績の主要工程の最後となる精紡工程では、粗紡工程で出来上がった粗糸をさらに引き伸ばして、設定した糸の太さ迄細くしながら撚りを掛けてボビンに巻き取ります。

巻糸工程

糸巻工程では、精紡工程で出来上がったボビンの糸をさらに何本か繋ぎ合わせて大きなパッケージに巻き返します。その際、ネップや小さなゴミの混入、糸ムラなどを除去して一定量を最終形態であるコーン(円錐状に巻いたもの)、チーズ(円筒状に巻いたもの)に巻き取ります。

検品、梱包

最終形態のコーン、チーズの糸をブラックライトの部屋を通して異物混入が無いか検品をします。そして熱セットをして梱包された段ボールを所定の場所に移動しますが梱包された荷物を吸盤の付いた機械で持ち上げるのはとても便利だと思いました。1ケース20kg~はかなり重いですよね~!

これで綿紡績工程(綿花~糸が出来る迄)は終了です。

1本の綿糸が出来る迄は多くの工程があり、改めて今着ている衣服を大事にしなくてはと思いました。

ではまた~。