ニットの原料を知るともっと製品作りが楽しくなる(ウール編パート1)

  • 繊維と糸

今年も残すところわずかになり、寒さも厳しくなってきました。

でもです、今冬の長期予報では東北を除き、暖冬との発表が気象庁からありました。

こんにちは丸安毛糸の田崎です。

 

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今回は寒さから身を守ってくれるウールについて書きたいと思います。

突然ですが元々のウールセーターの用途は何であったのか、ご存知ですか。

実は汗の吸収も発散性も良いのでスポーツウエアーだったそうです。

 

ウールのほとんどがメリノ種です。

初めから羊の毛がすべて柔らかく、白い毛ではなかったのです。

古代の羊毛は、硬い毛が混ざっていたり、色も白や茶に黒などが混ざり合っていました。

それらを風合いが良く、糸にしやすい、どんな色にも染まるように、長い年月を掛けて人が作り出したものなのです。

世界の各地で改良が行われた結果、羊の品種は3000種類以上とも言われています。

 

種類を大別すると3種類に分けられます。

1、メリノウール

毛の品質が衣料用の原料にもっとも優れ、産毛量も一番多い品種です。

ウール製品の大半はメリノ種のウールで作られ、オーストラリアが主な生産国です。

メリノ種には採れる繊維の太さで、スペインメリノ、サクソンメリノ、ぺピンメリノ、サウスオーストラリアメリノに分かれ、一番多いのがぺピンメリノです。

 

2、クロスプレッドウール

雑種の意味で、イギリスやニュージーランドに多く飼育をされています。

繊維はメリノ種より太く、品質もさまざまで、ツイードや厚手の服地、手編み毛糸に多く使われています。

羊の種類は、チュビオット、シェットランドです。

 

3、カーペットウール

クロスブレッドウールの中でも、特に繊維が太くて粗い種類と品種改良がされていない羊になります。

採れたウールの用途はそのままカーペットに使用されます。

 

まとめ

ウールは今も衣料の原料として他に代わるものがない貴重な繊維なのです。

多くの商品がウールで作られている理由は、ファッション素材として適しているだけではなく、衣料用の原料として便利な特徴を多く持っているからです。

 

最後までお付き合いを頂きありがとうございました。

次回も引き続きウールの特徴、性能などに付いて書いていきます。

来年は未年です。羊を可愛がり、皆様のセーターやウール製品のお手入れもして頂き大事に扱ってください。

 

少し早いですが、来年もよろしくお願いいたします。