編地の企画工程

  • 編み・柄

こんにちは八木です。

日々が過ぎるのは早いもので、企画では〝22SS〟の素材(糸)や編地がほぼ揃いました。

今回は一部新作の編地が出来るまでの工程と出来上がった編地をご紹介をしようと思います。

こんなの作りたいから始まります

私の場合は、コレクションや古着のニット等を沢山見るようにして、素材を置き替えて作ったら面白いかな等アイディアの参考にしています。

他には、日々目にするものからもアイディアを集めています。建築デザインや絵画などのアート、自然の風景など、素材や柄・色などの参考になります。

例えば、ガラス窓が綺麗だったからそれを編地に落とし込みたいとか、建築物の幾何学が素敵だから柄に落とし込めないかとか、ニットではない所からヒントを得ることもあります。

そんな感じで、こんなの作りたいが出来てきます。

ナチュラルなニットらしいニットをつくりたい

ナチュラル素材で春夏に着れる

ニットの面白さや良さが伝わるようなニットを作りたいと思い

参考にさせて頂いたのがこのイメージ

どんな素材でどんな編み方をするとこうなるかな。。。

「片畦かな?組織なんだろう?」

「2色入っているよな、2色共素材違うとかわいいな」

「度目は甘めだな」

「ベージュの部分の目が、ガタガタしていて揃っていない所がいいんだよな」

「イエロー部分はストレッチ素材入れるといいかもな」

など色々考えて、先輩に相談

先輩:「こういうイメージだったら度目をはずして1本の糸より本数取りの方が味が出るよ」

先輩:「ベージュ部分はスラブヤーンで試してみてもいいんじゃない?」

「なるほど!」

そんな感じで、素材を選びニッターさんに意図をお伝えして組織のアイディアをもらい試し編みをしていただきました

(ご協力いただいた工場の皆様 何度も試し編みありがとうございました)

最終できあがったものがこちら

完成!元の画像からアレンジした編地が出来ました

最終出来上がった編地です

白の部分の編目が綺麗すぎずイメージしていた感じです

使用糸は  白:ピサ ブラウン:リネンシャワー

1/17 ピサ (綿のスラブヤーン) 2本(S1P*Z1P)

2/36 リネンシャワー (洗えるリネンポリエステル素材) 2本

使用しています

※ピサは斜行するので Z1P*S1Pづつ使用して斜行しないように編んでもらいました

1/17 PISA(ピサ)
2/36 LINEN SHOWER(リネンシャワー)

この編地のポイント

さて、下の写真に写っている上下の編地は同じ糸本数・同じ組織で編んでいますがこんなにも見た目が違います。

この差は、なんだと思いますか?

同じ糸の本数・同じ組織で編んだ編地  この差はなんでしょう?

答えはストレッチ糸が入っているか・いないかの差です。

上の編地はブラウンのリネンシャワーと一緒にストレッチ糸を編み込んでいます。

ブラウンだけが縮んで、白い部分が縮んでいないのでふっくら残っているというわけです。

全然見た目が変わりますよね。

他にもポイントはあります

●本数取りして糸の動きを出している

●度目を外して編んでいる

まとめ

いかがでしたか。

企画の際のヒントにして頂けたら幸いです。

次回も編地のご紹介をしたいと思います。

ではまた。