3Gで手編み風のざっくりした編地を編む方法
- 編み・柄
- 投稿日:
- 2021-01-08
- (更新日:2021-01-07)
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こんにちは、赤石です。
最近は前にもましてユニセックスの製品が目に付くこの頃です。
ユニセックスでもニットは多いですが、その中でもニットらしいニットといえばざっくり、ふんわりしたローゲージのニットをイメージするのではないでしょうか。
編み目がはっきりと見え、ふんわりとあたたかそうでかわいいですよね。
ローゲージというと、3Gくらいをさすことが多いですが、写真のニットはどのくらいのゲージだと思いますか?
通常、機械編みだったら1.5Gくらいの雰囲気です。もしくは手編みですね。ちなみに1.5Gの機械を持っている工場は少なく、機械編みをするなら3Gに落とし込みたいところです。
この写真のニットも手編みをするくらいのざっくりした編地なのですが、実は手編みではなく、機械編みの3Gで編んでいます。
3Gでどうやって編んだのかというと、「ドロップ編み」という技法を使っています。
今回はそのドロップ編みについて解説したいと思います。
ニットのゲージってなに?という人はこちらから
ドロップ編みとは
ドロップ編みは、機械の前後の針を使います。ドロップしたい部分で総針組織のように前後を使って編み、一方だけを外すことでもう一方の編み目が広がるという組織です。
上記のような編成図になじみがない方は中々イメージつきにくいと思いますが、2目編んで、1目を針から外すと2目分の大きさの目が編める、と理解してもらえれば大丈夫です。
3Gで普通に編んだ編地と比べてみると差がわかりやすいですね。
全然雰囲気が変わります。
ドロップ柄のメリットと注意点
他に通常のゲージよりもざっくり編む方法があります。
「針抜き」といって、針を1目置きに使って編む方法です。これも1目置きにすることで1目の糸のループの長さが大きくなります。
ただ、1目置きに使うので、編み機の針本数の半分の目数しか編めません。
つまり、編み巾が狭くなってしまいがちというデメリットがあります。
その点、ドロップ柄は編み巾の目数は減らさないので、巾を狭くすることなく、オーバーサイズのニットも作ることができます。
注意点としては、編み組織が限られるという点です。
編み機の前後の針を使うので、天竺/リブをベースにした組織は編めますが、畦やタック編みは編めません。
部分的にドロップ柄を入れて、編地に強弱をつけても面白いものできます。
まとめ
ドロップ柄は部分的に入れることが多いのですが、すべてドロップ柄にすることで手編み風の編地が作れることができるので、機械編みだけどざっくり編みたいときにお勧めです。
ちなみに手編みではドライブ編みといって、さらに自由度の高い面白い編地が作れるので、興味のある方はこちらもおすすめです。