Proof Plus Yarn(撥水)の進化 PartⅡ
- 繊維と糸
- 投稿日:
- 2020-08-05
みなさんこんにちは~。
関東の梅雨明けは結局8月になってしまいましたね。
8月の梅雨明けは13年振りという事ですが振り返ってみると本当に毎日雨で太陽を見ることがほとんど無かった様に思えます。
そんな雨の日はやはり撥水の商品がとても便利だと痛感する今日この頃です。
という事で今回は前回に引き続きで撥水ニット糸のProof Plus Yarnの進化についてお話をしたいと思います。
フッ素フリー(非フッ素)
今迄は撥水加工に欠かせない溶剤としてフッ素系の溶剤が必要でしたが数年前から環境問題や2020年の幻の東京オリンピックに向けて世界的な大手スポーツブランドはフッ素フリー(非フッ素)宣言をしてフッ素系の溶剤を使用しない方向で取り組んでいました。しかし非フッ素の溶剤は耐久性が弱く数回の洗濯、使用で撥水の効力が無くなっていました。今現在ではかなり効力は長続きする様になりましたが糸での撥水加工ではなく製品や生地(反物)に撥水加工を施すのが通例となっています。(糸での耐久撥水加工はとても難しいと言われています)
フッ素、非フッ素については以前のブログを参照下さい!
【環境に優しいフッ素フリー撥水加工(プルーフプラス)】
Proof Plus Yarn のフッ素フリー(非フッ素)とは!
非フッ素の撥水剤にも色々な種類が有りますが私達はよりナチュラルで自然や人に優しい安全安心な溶剤を使って糸に耐久撥水の加工が出来ないかを考えました。
そして私達が着目したのが自然界に見る現象の一つで蓮の葉からこぼれ落ちる水滴でした。そしてこの発想に近い考え方で自然や人に優しい溶剤と出会いProof Plus Yarnのフッ素フリー(非フッ素)が完成しました。
Proof Plus Yarnのフッ素フリー(非フッ素)は自然や人に優しい
Proof Plus Yarnのフッ素フリー(非フッ素)に使われている撥水の溶剤は「アブラヤシ」からとれる【パーム油】を使用しています。【パーム油】はカップ麺、ポテトチップス等のお菓子やパンなどの加工食品、化粧品、パーソナルケア用品、洗剤、医薬品からバイオ燃料に至るまで幅広く利用されています。
「アブラヤシ」は赤道を挟む高温湿潤で十分な日照が必要な為、亜熱帯地域で栽培をされていますが世界的に需要多くて森林伐採をして農園が作られて環境破壊への問題が問いただされています。
そこで、この【パーム油】をめぐる問題を解決すべく、持続可能なパーム油の生産、利用を目指す国際的な認証制度である「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」が提携されました。私達はこの環境破壊をしない計画性のある(RSPO)に登録された農場からの原料を主成分とした溶剤を使用しています。
まとめ
これから益々環境問題や人に優しい安全安心な製品の提供が求められるでしょうか。そして私達も真摯に受け止めてこれからも糸開発をして行きたいと思います。
ではまた~!