アランセーターのルーツと進化したアランセーター
- 編み・柄
- 投稿日:
- 2020-01-22
- (更新日:2020-06-27)
皆さんこんにちは。
今年の冬は暖冬で暖かい日が多くスキー場では雪不足で大変な事になっている様です。
でも朝晩は寒くてセーターの温かさに癒されている毎日ですが皆さんは如何お過ごしでしょうか?
ここ数年、字柄やケーブル柄のローゲージでビックシルエットのニット(セーター)を着ている人を多く見かけます。
これらの柄の多くは「アラン柄」ではないかと思います。
今回はそんな「アラン柄」のルーツと進化したアランセーターについてお話をしたいと思います。
「アランセーター発祥の地」
アイルランドの西海岸近くにイニシュモア、イニシュマン、イニシュエアという3つの小さな島があります。
その島々がアラン諸島とよばれ、「アランセーター」の発祥の地となります。
イギリスの漁師達に定着していた「ガンジーセーター」の文化がアラン諸島に及んで「アランセーター」が完成したと言われています。
アラン諸島について書いてある文献に「ガンジーセーター」の事が出てきます。アラン諸島の人達は、昔は自分たちの編んでいるセーターのことを「ガンジー」と呼んでいたとも記されています。また、古い「アランセーター」を見ると「ガンジーセーター」の様なたちえりのものや、胸から下が「ガンジーセーター」の編み方で、胸から上が「アランセーター」の編み方で作られたものもあるそうです!
「アランセーター」の柄(模様)のルーツ
フィッシャーマン.セーターの代表でもある「アランセーター」のアラン柄(模様)で一般的に言われていることは、それぞれの家で柄(模様)の配列が違っていて、もし、夫(家族)が海で亡くなっても、着ていた「アランセーター」の柄(模様)でどこの誰かが判るのだと伝えられてきました。
又、この「アランセーター」を世に広めた人がハインツ氏だと言われています。ハインツ氏は第二次世界大戦が始まる前にドイツからイギリスに移り住みました。ハインツ氏はロンドンで高級な洋服屋さんを開業しました。又、ハインツ氏は研究家でもあり、編み物や織物についてもいろいろルーツなどを調べていました。そんなある日アイルランドを訪れたハインツ氏は【聖書で描かれている様な白い色】をしたセーターを見つけました。そしてこの島で編まれている【聖書で描かれている様な白い色】のセーターを世に広めたいと思い活動したした。この様にして「アランセーター」はヨーロッパをはじめ世界中に広まったと言われています。
「アランセーター」の柄(模様)について
ハインツ氏によって広められた「アランセーター」ですが、ハインツ氏はこの「アランセーター」を紹介する際に、アラン諸島の自然や生活、そして人々の心の糧となっているキリスト教を手掛かりにそれぞれの柄(模様)の意味を解釈をして伝えたそうです。
①ハニカム(蜂の巣)=勤勉に働く蜂への賛辞でありそれに対する報酬で有ると言われています。
②ダイヤモンド=富の象徴です。
③ケーブル.縄編み=漁師の使うロープであり命綱、農夫の収穫を束ねる綱の意味があります。
④バスケット=漁師の大漁を願うカゴを表現しています。
他にも(ジグザグ、トレリス、ブラックベリー、海藻、格子、絆。。。)沢山の柄(模様)があります。
「アランセーター」はこんな感じです!!↓↓
進化したアランセータ
今風なニットワンピースはこんな感じです。
大人気のファー素材のセーブルやラクーン、アンゴラを使って「アラン風」にすると凄くゴージャスな感じになります。
まとめ
このように「アランセーター」はイギリスから伝わってきた「ガンジーセーター」の文化を基礎としてアラン諸島の人達がつくりあげたセーターと考えられますよね~!
(「ガンジーセーター」は今度紹介します)
そして今はこれらをアレンジして新しい「アランセーター」を作り出している様に思います
これぞLove Knitって感じですよね~!!
ではまた~。