応用できる ケーブル柄の基礎知識

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こんにちは、赤石です。

今年はケーブル柄のニットを例年に増して良く見ました。

セーターだけでなく、スカートとセットアップでも展開していたり。
ニットらしくてかわいいですよね。

 

そこで、今回は

・ニットのケーブル編みはどうやって編まれているのか
・ケーブル柄のニットを作るときに気を付けること

について書いていこうと思います。

 

 

ケーブル柄とは

まず、ケーブルというのは”縄”ということで、縄のような柄に見える編み方のことを指します。

縄は太い糸をねじって作られていますね。

この縄と同じように、ねじられたように見える柄のことをケーブル柄と呼びます。

写真の太い柄の部分です。
ニットの編み方としては、「交差」という編み方をするので、交差柄とも言います。

交差編み方の手法→手法を使った柄の総称
ケーブル柄縄のように見える柄
交差ケーブル柄です。

 

ケーブル柄の編み方

ケーブル柄は、編み目が交差することで作られます。
下図のように目が左右で入れ替わり編まれいていくことで、目の流れが交差されて編みあがっていきます。

先ほどの柄だと、赤と青の線が4目づつ交差していて、これは4×4の交差と言い表します。

交差する目が多ければ多いほど巾の太い柄になりますね。

工場さんへケーブル柄の指示を出すときは、目数を指定するか、柄の大きさで指示を出すと伝わります。
丈を何㎝の間隔で交差させるのかも一緒に指示を入れるとわかりやすいですね。

 

ケーブル柄応用

ケーブル柄では左右どちらの目を上にするかで柄の見え方が変わります。

左右の交差を組み合わせることによって、写真のように三つ編みのような柄を作ることができます。

3目を3本 計9目で作っています。

ただ、この柄の指示する場合、3×3×3とは書くことはほとんどありません。
交差柄の組み合わせなので、規格があるわけではなく、JIS記号か写真などを使って、目数や大きさを指定するのがわかりやすいと思います。

さらに交差の組み合わせ方次第でたくさんの柄を表現することができますよ。

 

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ケーブル柄の注意点

ケーブル柄を機械で編む場合、交差させる目の数に限界があります。

交差する目が多すぎると、元にあった場所から遠くに移動しなければなりません。

編み目が機械にかかっているのは下記のような状態になっていて、機械の針は大きく動かせないため、編み目が動かせる範囲が限られてきます。

12~16Gなどのハイゲージのほうが針と針の間が狭いので、交差できる目数は多くなります。
逆に3Gなどローゲージになるほど交差できる目数は少なくなります。

 

交差の目が多くなるハイゲージの場合は、〇㎝×〇㎝ケーブル柄と大きさで指示するとわかりやすくなります。

交差できる限界の目数としては、ローゲージで大体3目~4目くらいでしょうか。
機械の種類や糸の伸縮性などでも変わってきますし、工場さんと相談してみて、最終的に試してみて、決めていってください。

実際にやってみて、かなり機械に無理をさせないとできないようなものは、量産の時にトラブルになる可能性が高いので注意が必要です。

 

ちなみに手編みの場合、かなり制限が甘くなります。

手編みの場合、編み目が棒張りにかかっていますが、位置が固定されていないので、極端に多くなければ大体編めるので、自由度が高いですね。

 

また、素材選びも重要です。

ケーブルの立体感を出すためには、ふくらみがあって、ダレにくい糸が向いています。
素材だったらウールやアクリル。
糸は丸い形状のストレートヤーンやリリヤーンなどが良いと思います。

 

まとめ

ケーブル柄は多かれ少なかれ店頭に毎年並んでいまね。

とってもかわいくニットらしくて素敵ですが、時間がかかったり制約の多い編地でもあります。

どんな風に編まれるのか、キホンだけでも知っているとアイディアも詰めやすくなるのではないでしょうか。

この記事が参考になれば幸いです。