ニット原料を知るともっと製品作りが楽しくなる(コットン編パート1)

  • 繊維と糸

秋も少しづつ深まりを増し、公園の木々も少しずつ色が変わって来ました。

風邪を引く方も少しずつ増えているようです。

こんにちは、丸安毛糸(株)素材部の田崎です。

今回もお付き合いをよろしくお願いいたします。

 

先日、秋の味覚の一つ、銀杏を少しだけ収穫しました。

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銀杏の実にはオスの実とメスの実があるのをご存知ですか。

IMG_20141029_211919殻が2枚のがオス実です。(画像が悪くてすいません。)

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殻が3枚で3角形のがメスの実です。

今度、食べるときに調べて見て下さい。メスの実は少ないのですがあると思います。

今回は繊維の中でも多く使われる綿に付いて進めさせていただきます。

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これが綿花です。

衣料のすべての原料の中で一番多く使われているのが綿です。

ボール状の白くて柔らかい綿のわたをコットンボールと言います。

このコットンボールの中に小さな種を抱きかかえるように保護をしています。

家庭用品品質表示法用語は綿、コットン、COTTONの3つが認められています。

 

綿の品種は3つです。

ヒルツム種

綿生産の9割を占めている品種で世界中の広い地域で栽培をされています。

綿繊維製品のほとんどがこの種類になります。

衣料製品だけではなくタオル、寝具、マット、バック、カーシート、テーブルクロスなどなど多くの物に使われているのがこの種類です。

 

バルバデンセ種

繊維長が一番長い品種で、風合い、光沢にも優れています。

栽培する場所により、エジプト綿、スーピマ綿、海島綿などになります。

綿の最高級素材として扱われているのがこの種類です。

 

アルボレウム種

繊維長が短い品種で、用途は布団用のわたや脱脂綿などに使われます。

繊維長が短いために糸にすることが出来ません。

 

その他の品種

オーガニックコットン

有機栽培で作られた綿で地球環境にやさしい綿です。

紡績、染色、縫製、などにそれぞれの基準がありそれをクリアしなくてはいけません。

 

カラードコットン

綿そのものに色があり、ベージュや緑などがあり染色をしなくてもよいのが特徴です。

 

綿の特性と性質

引っ張りに強い

引っ張った時の強さに優れ、乾燥をしていつ時よりも濡れている方が強くなります。

繰り返しの洗濯にも耐えられるのはそのためです。

 

吸水性が良い繊維

吸湿性や吸水性に特徴があり、インナーやスポーツウエアーなど素肌に直接触れる商品に向いています。

吸水性が良いので、特にニット製品は水の重さで型崩れをするので平干しが良いです。

 

熱に強い繊維

熱に強くアイロンの適温は180~200度で、スチームだけであて布もいりません。

 

電気を通しません

電気抵抗が低く、吸水性もあるので静電気も起こりにくいのです。

 

綿にも欠点はあります。

縮みやすい

初めの水洗いでは必ず縮が出てしまい、一度縮むと元には戻りません。

ただし、一定以上に縮むとそれ以上は縮まなくなります。

 

しわになりやすい

しわになりやすく取れにくい繊維ですが、しわは水で濡らすと取れます。

 

直射日光にはご注意を

日光に当たると強度が低下をし、黄変していきますので、特に淡い色やプリント物は陰干しが良いでしょう。

 

燃えやすい繊維

綿は一度火がつくと燃えるのが早く、広がりやすい繊維です。

 

まとめ

綿は世界中の広い地域で栽培をしていますので、その地方の気候、風土によって品種、品質に大きな違いがあります。

その特徴を活かしてインナー用、アウター用、スポーツウエアー用と製品作りに合った綿をお選びしてください。

 

次回は引き続き綿の糸について書かせていただきます。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

次回もよろしくお願いいたします。