両畦編と片畦編。もう一度勉強いたしました!

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こんにちは、佐野です!

 

先日社内の手横編み機で両畦の編地出しを行っておりました。

めちゃめちゃかっこよく上がりましたので、ニッターさんで本番を編んでもらおう!と依頼をし、
上がってきた編地を見ていたら、あれっ!!?ってなる経験をいたしました。

両畦や片畦の編み方は基本でもありますので、しっかり理解をしていたつもりだったのですが、まだまだ理解が及んでいなかったようです。

 

今回はそんなお話です!

 

試編みした編地と、ニッターさんで編んでもらった編地

こちらが私が編立てた編地です。

綿100%の糸を3タイプ用意し、それぞれのかっこよさを追求すべく7Gで本数取りをして編み立てました。

めちゃかっこよく上がってます!!

 

そしてこれが本番用の試編みをニッターさんにて編んで頂いた編地です!

同じく良い感じの両畦を編み立てて頂きました!

 

ですが、、、1×1リブから両畦に切り替わっている部分を見てみてください。

穴が開いてしまっているように見えますよね?

 

今回お話ししたい内容はまさにここの部分です。

畦編の奥深さを知るきっかけとなりました。

 

編み図で解説!両畦と片畦

少しだけ脱線してお話させてください。

両畦と片畦それぞれの編み方を編み図でご説明いたします。

畦編とは、リブ編みをベースにし、タック目を規則正しく入れることで生まれる厚みを持った編地です。

タックとは言い方を変えると引き上げ編み。

一度の編み針の動きで、編む手前の引っかけるだけの目を作り、その次のコースで先に引っかけた目を一緒に編むことで成立します。

、、、なんだか文字だと伝わりづらいですね。笑

 

編み図も書いてみましたのでご覧ください。

この編み図は自動編機を上から見た図だと思って見てみてください。

 

まずこちらが片畦です。

このように、1×1リブの針配列で、1コース目は1×1リブを編み、2コース目は前側か後ろ側のどちらかをタック目にし、反対側をニット目にします。

※今回は前側をタックにした図を描きました。

この連続により、あの見慣れた片畦の編地が生まれていきます。

 

次に両畦です。

片畦との違いが分かりますでしょうか?

1コース目にもタック目が入り、2コース目では逆側にタック目を入れます。

これにより、表裏両方とも同じ見え方、かつタック目が多いので片畦よりも厚みが生まれます。

 

見落としていたもう一つの畦編の仕方!!

さてさてやっとこさ本題です!

さっきのニッターさんに編んで頂いた穴が開いて見える編地。

これがヒントとなり、今回また一つ勉強することができました。

それは、両畦、片畦ともにもう一つの編み方がある、ということ。

、、、っていうほど大げさなお話でもないのですが、私は感動してしまいましたのでお話しさせてもらいますね。

 

まず、自動機や手横編み機など、両板の編機で編立を行う際、針配列には2種類ある事をご存知でしょうか?

会社スタッフのブログにて詳しい解説がありましたので、ここのお話はこちらのブログを読んでみてください。

ニットに欠かせない度目やニット針の位置関係についてご説明致します

 

ご理解頂けましたでしょうか?

このように、2種類の針配列があり、私は両畦と片畦はこれでいうところのスムース出合いで編立をする、ということが決まりであると思っておりました。

 

そして今回新たにお教え頂いたのが、ずばりゴム出合いの針配列での畦編です!

 

総針の両畦、片畦、という言い方をするようです。

編み図に起こすとこんな感じ。

 

先程の編み図と何が違うの?って感じですが、
1×1の針配列と比較してみてください。

 

このように、総針で編立を行うため、1×1の時よりも目が詰まる方法になります。

1×1リブはスムース出合い(1×1の針抜きの針配列)となるため、
その後に総針のゴム出合いにすると目が増えるため、結果的に穴が開いたように見える、というのが今回の事例でした。

 

まとめ

以上、畦編の編成方法の新たな発見でした!!

今後ニッターさんに製品の依頼をする際は、“1×1の片畦でお願いします”や、“総針の両畦でお願いします”などの依頼ができるんだな~と思いました。

ちなみにこの2つの方法、今更ながらきっととても基本的な知識です。

これの記事を読んだニッターの皆様にはそんなことも知らなかったの!?と言われてしまうと思います、、、、

実際に、先輩の大久保に「畦って総針でもできるの知ってましたか!?」と聞いてみたところ、
「知ってますよ」と普通に答えが返ってきました。笑

 

恥ずかしながらも私は今回初めて知った次第です。

ご存知の方も多いと思いますが、何かの参考にしていただけましたら幸いです。

 

それではまた次回^^