梳毛(そもう)と紡毛(ぼうもう)の違いとは?

  • 繊維と糸

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こんにちは八木です。

今回は梳毛と紡毛の違いについてお話したいと思います。

梳毛と紡毛の違いについて

細かい工程は省きますが、梳毛と紡毛の大きな違いは「コーミング」するかしないかです。

梳毛糸のつくり方と特徴

梳毛糸は繊維長の長い原毛を引き揃えて櫛で梳きながら均一性を出す「コーミング」をします。

「コーミング」をすることで繊維が均一で毛の方向性が整うので、毛羽が少なく光沢があり滑らかな糸になります。

紡毛糸のつくり方と特徴

反対に紡毛糸は「コーミング」をしません。

紡毛は「コーミング」をしていないので梳毛よりは糸が整列しておらずその分空気を多く含みやすいので、ふわふわした膨らみがあり温かみのある糸に仕上がります。

 

TOP(梳毛・紡毛)の見た目の違い

同じ番手・同じ混率・同じクオリティーの原毛の 梳毛糸と紡毛糸それぞれの編地を並べて見ました。

(左)梳毛 は長い原毛を梳きながら引き伸ばして寄りをかけるので、TOPになると横に長い線が入ったように色が混ざった見た目になります。

(右)紡毛 は短い原毛を混ぜて作られるので、TOPになると細かいムラのような見た目に。

繊維長や作り方が違うと、このような違いが出てくるんですね。

梳毛糸はセーターの見た目がシャープに上がり、つやつやしたきれい目な見た目に。

紡毛糸は真冬のふんわりしたセーターに仕上がり、同じ番手で比べると梳毛よりは軽く上がります。

まとめ

梳毛と紡毛の理解が深まりましたね。

今度からはメランジの出方で梳毛か紡毛かが分かってしまいますね。