もう一度ご紹介!ニット糸の染色における“晒”と“ソーピング”について
- 加工
- 投稿日:
- 2018-05-28
- (更新日:2020-06-27)
こんにちは、佐野です!
先日お客様との会話の中で、
「この白はソーピングですか?晒ですか?」という質問がありました。
そうえば何年か前までちゃんと理解していなく、以前この晒(さらし)とソーピングについてブログを書いたことを思い出しました。
もう一度ご紹介しようと思います。
今日はニット糸の染色についてのお話をしてみようと思います。
目次
・染色における“晒”とは
・そしてソーピングとは
・まとめ
染色における“晒”とは
晒(さらし)とは、糸から不純物を取り除き、漂白剤で白くすること。簡単に言うとこういうことだそうで、染色前の下処理、と捉えて頂ければと思います。
プラモデルなんかでの塗装でも、最初に紙やすりで削ったり、白くしてから塗装したりしますよね。
あんなイメージです。
それから、綿や麻の糸で綿カスや飛び込みなどで悩まれたことはありませんでしょうか?
これは、元々綿や麻は不純物を取り除くことが難しく、晒の工程で取りきれなかった綿カス等が残ってしまうことがあるための現象です。
晒一つにしても、特別な技術であるということですね。
また、私たちは晒した状態の糸を、それが十分な白度として判断できる場合、“白”として扱ったりもしています。
もし気に入って頂けた糸の“白”が物足りないなぁと感じる事がありましたら、是非お問い合わせください。
素材によっては白度を上げることがありますので!
大人気のバルーンも、二種類の白を用意しております。
また、こちらも人気素材のセーブリッチ2/16も、使用しているセーブルは“クロテン”というもともとの原料が黒いため、
カシミヤと混紡させてもそのわたの状態は真っ白になりません。
そのため、薄い色は一度わたの状態で晒し、なるべく薄くしてから染色を行っております。
そしてソーピングとは
ソーピングも、いろんな意味を持ち、あらゆるシーンで聞く言葉かと思います。
糸染めにおいても多用される言葉であり技術です。
ソーピングは、簡単に言いますと洗うだけ。
紡績や撚糸を終えた糸は、機械油が残っていたり、意外とがさがさだったりするので、洗うだけ(ソーピングするだけ)でも編上がりの風合いの確認をすることができます。
また、生地糸がキナリっぽかったり、ベージュっぽかたりして、その色をそのままご使用になりたい場合にも、ソーピングが有効的です。
あくまで洗うだけですので、色味に変化はありません。
まとめ
以上、簡単にまとめてみましたが、こっそり読んで頂けましたでしょうか。
染色の前工程なども知って頂くと、よりニットの企画が楽しめることと思います!
それではまた次回^^