ニット業界でも耳にするサステナブルとエシカルファッションについて考えてみた。
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- 投稿日:
- 2018-04-04
- (更新日:2020-06-27)
こんにちは八木です。ファッション業界でもよく耳にするサステナブルという言葉。
調べていると「エシカルに原料調達され、環境に優しく、自分と同じ信条を持ったブランドのサステナブルな製品を、消費者は求めている」という一文を見つけました。
エシカル?サステナブル?カタカナが並ぶと、なんとなく難しい。。。いまいち言葉の違いや意味がわかりません。
今回は特にエシカルにふれて、上の文章から深堀りしてお話しします。
目次
- エシカルとは
- エシカルに原料調達とは
- エシカルなファッションとは
- まとめ
エシカルとは
“道徳的” “論理的”といった意味を表す言葉です。法律などの縛りがなくても、みんなが正しい、公平だ、と思っていることを示しています。地球・動物・人間にやさしいこと。
エシカルに原料調達とは
例えば
“一般的なコットンの生産には大量の農薬が使われるのですが、この農薬によって健康被害で毎年約2万人が亡くなり、300万人もの人々が慢性の病に苦しんでいます。(WHO世界保健機構)
コットンの畑は、世界の全農作物における耕作面積の約5%を占めていますが、農作物に使用される殺虫剤の約25 %が、コットン畑に使われています。生産者のほとんどは、発展途上国に暮らす小規模農家で、いくらコットンを生産しても安く買い叩かれ、僅かな収入しか得ることができません。
インドでは、40万人もの児童が農薬に汚染されたコットン畑で、強制的に働かされています。1枚のコットンのTシャツを作るのに、種を育てるところから最終製品が出来るまでの過程で、約2000ℓもの水が使われています。” (一般社団法人エシカル協会HPより引用)
毎日身につけているコットンの洋服や下着が、このような状況で生産されたものだと知り、みんなが不公平だと感じたら、これはエシカルではくなります。
コットンを一例に挙げていうと、農薬や肥料の厳格な基準を守って育てられたオーガニックコットンを適正で公正な値段で購入することは、エシカルに原料調達するということになります。
エシカルなファッションとは
・オーガニックコットン、天然染料、土に還るベンベルグなどを人体や環境によい素材に使用する
・毛皮の代わりに、フェイクファーやフェイクレザーを使用する
・材料の無駄が出ないようなデザインを心がける
・地球環境に優しい製造工程で作っている
・フェアトレード(公正な取引。発展途上国の貧困な生産者・労働者の生活改善と自立をサポートする国際的な運動のこと。)の原料や製品を扱う
などが上げられます。
まとめ
サステナブルとは、持続可能であること、特に地球環境を保全しつつ持続ができるという意味で使われています。
フェイクファーやフェイクレザーを使用するのも、持続性や環境のことを考えて使用する場合はサステナブルといいますし、動物愛護をうたう場合はエシカルという言葉の方があてはまります。
サステナブルとは、地球・動物・人間にやさしいエシカルのなかの特に環境に優しいことをさします。
ブランド立ち上げ当初からレザーやファーをまったく使っていない「ステラ・マッカートニー」はファッションとサステナブルを次のように説明しています。
“私はベジタリアンとして、イギリスの田舎の有機農場で育ちました。だから私にとってそれは、とても自然なことなのです。でもレザーやファーを使わないという決断の理由は、単に自分が動物を食べないからとか、ファッションのために毎年数百万もの動物が殺されるべきではないからではありません。それは、ファーやレザーと環境の間のつながりを考えているからなのです。そこには強い結びつきがあります。多くの人が、レザーは食肉産業の副産物だから使ってもいいと主張しています。でも畜産は、地球温暖化や土壌劣化、大気・水質汚染、生物多様性の損失といった重大な環境問題の大きな原因のひとつなのです。また数々の皮なめし工場が、米国環境保護庁が緊急に環境浄化を要する工業用地を指定した「スーパーファンド」リストの中で主要な環境汚染源とされています。”
長い文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。