モヘアの縮絨方法のちょっとしたコツをご紹介します
- 繊維と糸
- 投稿日:
- 2017-12-26
- (更新日:2020-06-27)
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みなさんこんにちは松井です
クリスマスも終わり、あとは年が暮れるのを待つばかりとなりました。みなさんは今年1年如何でしたでしょうか?
勿論人それぞれかと思いますが良いこともあり、様々な反省もあったかと思います。私自身も反省の多い年となりましたが今年も多くのご縁の中で目標を新たに据えて来年もしっかりと仕事に取り組んでいければと思っております。
さて本日のブログは個人では今年最後のブログということもあり、過去に反響の有ったブログの記事を再度載せることにしました
モヘアの毛を縮絨で良く出すには冬が一番いいんだよ
糸作りの相談をしている最中 こんなことを言われました
「なぜ冬なんですか?」私がこう尋ねると「冬は水が冷たいからね」とのこと
通常縮絨というと ウールや獣毛も40℃前後のぬるま湯を用いることが一般的だと昔に教えて頂いて以来それをなぜか当たり前のように認識していた為、それ以外の方法を用いることをあまり意識したこともありませんでした。
そもそも縮絨はなぜするのか?縮絨作業を加えることで繊維どうしが絡み編み上げた編地がより嵩高になり風合い豊かに感じるようになる為に行います
未防縮のウールの場合この作業の程度が強くなると”強縮”となりフェルト化したテキスタイルとなります。
話を戻しますが、水が冷たいということは 縮絨を行う際の3要素 ぬるま湯で行う際の”熱” と”水分” そして”摩擦” この3要素の内”熱”という要素が無くなります。ということは縮絨が起こりにくいということ
縮絨が起こると繊維が絡み編み目が密になります。しかし、モヘアを用いて縮絨をする際の目的はいくつかあれど”毛を出したい”という目的を持った場合 縮みが起こり編み目が密になって繊維が絡めば当然毛は編み目に入ってしまい毛吹きが悪くなります。だから冷たい水を用いることで縮絨が起こる程度を調整することで水流の中で縮み起こさず 編まれてしまって中に入ってしまった毛足を浮き立たせて仕上げるという内容です
同じ方法を用いても目的が異なればその手段 方法をアレンジすることは良く考えてみると当然のことのようですが。意外とそこに気づかないというケースに陥りやすいようです
是非、参考にて頂ければと思います
来年も是非引き続きお付き合いをお願い出来れば嬉しいです。では