お教えします! 亀甲柄になりにくい絣糸の使い方
- 編み・柄
- 投稿日:
- 2014-09-26
- (更新日:2020-06-27)
日照時間も少しずつ短くなり、秋の深まりも進み、虫の音も聞けるようになりました。
こんにちは、丸安毛糸(株)素材部の田崎です。
今回もお付き合いをお願いいたします。
9/17~18日新潟での15~16年秋冬素材の展示会に新潟へ行ってきました。
準備完了、今回も多くのお客様に来場をして頂き、有難うございました。
前回に引き続き素材の特徴を書くつもりでしたが、 絣糸を使用した時に亀甲柄にならない方法はないでしょうか。
との、質問を頂きましたのでお答えをしていきます。
絣糸には2タイプがあります。
1、紡績絣 紡績で色付きのわたを切り替えて絣糸をつくります。(機械の台数が極めて少なく、特殊な作り方です。)
祖糸に絣染めをして、撚りを入れながら延ばしていき糸にします。
特徴はロング絣が出来、色の切り替わりがきれいにできます。
2、染色絣 出来上がったかせ糸に絣染めを打って染めていきます。
特徴は、ショートピッチで染色が出来、小ロットでの染色が可能です。
亀甲柄が出にくい編のテクニック
1、絣糸を編む時には、糸を2本立て必ずコース切り替えをしてください。
コース切り替えをすることで、色の重なりを防ぎ、亀甲が出にくくなります。
2、無地の糸を入れるだけでも色の重なりが減り、亀甲が出にくくなります。
無地の糸を使うテクニックとしては、本数取りの中に入れる方法と、ボーダーで使う方法があります。
3、天竺編みでは無く、縄柄や透かし柄にもチャレンジをしましょう。
両番組織や糸を飛ばすことにより、亀甲が出にくくなります。
資料として編んだ編地です。
上の写真は2/72メロウプリントと2/72メロウを6本で編んだものです。
グラデーションになっているのは、一番左がメロウプリントを6本で編んだ色です。
次の色はメロウプリントを5本メロウを1本、4番目はメロウプリントが4本とメロウプリント1本ずつ減らして行きました。
1番左の色は多少柄になっていますが、徐々に柄がなくなり、メロウプリント1本、メロウ5本では無地が勝っています。
絣糸使用の注意点
デザインにより、ロング絣かショート絣を使うか選んでください。
今回のテクニックで編んでも亀甲がでる出ることがあります。
かせの場合は、内周と外周とでは長さに違いがあり、すべて同じピッチでの染色は出来ないからです。
ロング絣の場合は、編み幅によっても色の出方に違いがあり、幅が長ければ細くなり、短ければ太くなります。
色々な方法で編むのも、横編みの楽しみの一つなので、チャレンジをしてください。
説明が不十分な点もありますが、最後までお付き合いを頂きありがとうございました。
次回もよろしくお願いいたします。