カシミヤって洗い込むほど風合いが良くなるってホント?
- ニット製品
- 投稿日:
- 2014-09-11
- (更新日:2020-06-27)
皆様 こんにちは。
丸安毛糸の福田です。
すっかり、秋めいてきた茅ヶ崎海岸パーク前よりお届けします… (笑)
今回は、色々あって40日ぶりの海洋調査に浮いて来ました!!
海の中も、熱~い夏の水温から徐々に水温が下がり、旬の魚たちが相模湾に入り始めたようです。
キハダマグロにカツオにイナダにカマスetc….
魚たちにも食欲の秋があるようで、活発に回遊している様子が窺えます!
さて、今回のお話は・・・
洗い込むほどカシミヤの風合いが
良くなるってこと、ご存じでしたか?
まず初めに、写真左側ピンク、右側ベージュとも、素材Cashmere 2/28紡毛糸で
もちろん、ゲージもまったく同じもので、ピンクは洗い込む前の状態で未着用です。
では、洗い込むって、どんな方法か?
写真のベージュが、フリースのように何度も着用し、何度も洗い込んだものです!
実際に着用した期間が秋冬通して2シーズン、洗った時間トータルは2時間ぐらいで回数は10回以上
一番過酷な洗いテストは、洗濯機で30分回し続けたこと、手洗い、洗濯機と繰り返す。
なぜ、こんな試験をしたかって? もちろん、お客様からの要望があってこそです。
正直、私も、カシミヤをここまで、洗い込んだ経験はなく、実に新しい発見でした!!
今は、その裏付けがあってこそ、ホームクリーニング手洗いできるカシミヤとして、
3シーズンにわたり、自信をもって販売していただいてます!!
さて、カシミヤは洗い込んでも、なぜウールのように縮まないか?
それは、ウール繊維にはあるクリンプ(縮れ形状)が、カシミヤ繊維には存在しない?からです!
ウールの場合は、クリンプ同士が絡み合い縮みが発生するが、カシミヤは絡まないから縮まない。
ここで大切なポイント↑↑上の写真 手前は加工前編地、下側が加工(用途に合わせた風合い出し)を済ませた編地です。
この時点で、編み目が縮み、膨らみ、スチームアイロンでより安定させてから、目取りしサイズを出すことで、
仕上がった製品は洗っても、縮率が安定しているってことです!!
洗い込んだ、ベージュ編み目がスッキリ見えるのがおわかりになると思います。
そして、ふっくら、カシミヤらしいリッチな雰囲気がいいですね!!
まとめ
なぜ、ドライクリーニングより水洗いが良いのか??
ドライクリーニングは、溶剤(石油系)基本油なので、油分を含む汚れは良く落ちますが
素材の伸縮を生じにくくする溶剤なので、カシミヤ本来の持ち味である
膨らみと、ヌメリを損なうからです! ウールにあるクリンプ(縮れ形状)が、カシミヤにはない利点を
活かせば、ご家庭でも簡単に洗濯することが可能です。
またドライクリーニングで落ちない、水溶性汚れ、汗や、匂いも、スッキリ洗い流すことができます!
注意:洗い過ぎて、大切な想い出も一緒に洗い流さないようにしましょうね!!(笑)
では、ご参考までに。