ニット糸の染色について(何と何が染め分け出来るの?)
- 繊維と糸
- 投稿日:
- 2014-06-13
- (更新日:2020-06-19)
こんにちは、丸安毛糸(株)素材部の田崎です。
超アナログな私が初めてブログを書きますので よろしくお願いいたします。
いや~な梅雨になってしまいました。こんなこと言うと、農家の皆さんに怒られそうですが、でも梅雨は嫌いです。
なぜならば、休みの日に近所の川で楽しんでいる、釣りが出来なくなるからです。
たまにですがこんなヘラブナがつれます。
今回は素材のプレゼン中や電話でのお問い合わせが多い染色について書きます。
質問の内容は、どの素材とどの素材が一緒に染まるの。どの素材とどの素材が
染め分けが出来るの。
このようなご質問をいただきます。
素材によって染料が違いますので、その特性をいかして、同じ色に染めたり、別の色にそめ分けたりすることが出来ます。
①酸性染料で染まる繊維
ウール、シルク、ナイロン
②カチオン染料で染まる繊維
アクリル、カチオン加工ポリエステル
③セルロース系染料で染まる繊維
綿、麻、レーヨン
④分散染料で染まる繊維
アセテート、ポリエステル
⑤直接染料で染まる繊維
綿、麻などが染まりますが、堅牢度が悪く、色落ちがするのであまり使いません。
このように分類をすることが出来ますので、
綿と麻とレーヨンは一緒の染料で一度に染めることが出来ます。
ただし、染料の吸収に違いがあり、色差が特に濃い色ほど出てしまいます。
ウールとアクリル、綿とアクリル、ウールと綿などは染料が違いますので
染め分けることも同じ色にあわすことも出来ます。
上の素材は綿80% カシミヤ20%の素材で右の列は同色で染めています。
左側の3列は染め分けをしてTOP調の色を出しています。
次の素材は綿60% アクリル40%の素材ですが、きれいな色を出すために
同色で染色をしています。もちろん染め分けをしてTOP調に染めることも
出来ます。
このように色々な複合素材がありますので、デザインやトレンドにあった
染め方を楽しんで下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。