ウールのセーター実は自宅で洗えたりもする!?
- ニット製品の取り扱い方法
- 投稿日:
- 2014-08-28
- (更新日:2020-06-27)
お盆も終わり残暑厳しい今日この頃如何お過ごしでしょうか
こんにちは松井です。
先日年1回の健康診断を終え
自慢の視力は暗い所で携帯をいじろうが本を読もうが相変わらずの1.5をキープしていました。
また、同じ検診の日程だった会社の後輩が僕より一つ前の順番で検診を進めており
身長を測り終わった後に「いつもはもう少し高い」と言って
測り直しをお願いしている2度測っている様子を見て
より蒸し暑さを感じました。
さて、今日のお話しですが
セーターの洗濯について少しお話ししようと思います
セーターは実はほとんど洗える!?
この言葉には多少語弊があるかもしれませんが
ずばりこういうことです
その商品に付いている洗濯ラベルと
ケアの方法は必ずしもイコールのみで断定しなくて良いということ
私たちは普段その糸・その素材が洗濯時に
どのような取扱いになるかという基準を作ります
その基準は
組成はもちろんその糸の製法や完成した製品の形や編み立て方法等
様々な点から複合的に判断をし
その判断要素の基準として
そのケアの方法を用いた際の
その商品の ”外観の変化の度合い” や ”縮率” などが主に挙げられます。
”ウール”を例に一つ挙げてみます
ウールのごく一般的な認識の一つとして
洗濯機に間違えて入れてしまおうものなら、2度と着ることが出来ない
ぐらい縮んでしまう...そんなイメージがあると思います
これは先に上げた”縮率”がダメということになります。
もちろん縮んだウールはその商品の外観も元から変化してしまう為外観も勿論×です
例外として最近では、イージーケアを謳う商品も多く出回っており
それら多くのセーターに使用されるウールは
私達の業界で防縮ウールと呼ぶ糸を使用しており
水洗いをしても縮みも外観変化も お客様に許容頂ける範囲に
留めて置けますよ ということを指します
まとめると
一般的なレギュラーウールは手洗いが×
防縮加工を施されたウールは手洗いが○
となりますが
実はそうじゃないんです。
ちなみに私は自分の所有するウールのセーターのほとんどは
自分で水を使って手洗いをします。
もちろんその商品のほとんどの洗濯ラベルには手洗いが×と書いてありますが
気にしません。
ウールが縮んだりするにはいくつかの要素が複合的に重なって起こります。
想像して見て下さい。
乾燥した状態でセーターを揉んでも 毛玉は出来るかもしれませんが
着られなくなってしまうように縮みますか?
もし縮むとすれば着用している間も 程度はあるものの体や外部との摩擦は必ず生じますので
それにによって縮んでしまう可能性があるということです。
もちろんそんなことはありません。
揉み込んだりせず水にただ浸した状態 あるいは洗剤を入れた水に付けた
だけではこれも大きな変化は起こりえません。
なぜなら、
繰り返しになりますが
”縮む”という現象にはいくつかの要素が重なって起こるから
”水に浸かる” や ”摩擦が起きる” など単一的な要素では事象は起こりにくいのです。
では、なぜ洗濯ラベルは 手洗いが×と表記されているケースが多いのでしょうか?
答えは意外と簡単です
”手洗い”とひとことで言っても
その手洗いをする方は男性ですか?女性ですか?
男性の方が一般的に握力は強いので人によってはチカラ強く目いっぱい揉みこむかもしれません
片や女性の一人は 手洗いOKと書いてあっても その方は元々デリケートな性格で
製品が型崩れしたりすることを心配して
それこそ撫でるように優しく あるいは掌で軽く押すように洗うかもしれません。
時間はどれくらいですか?
おおざっぱな人は20秒ぐらいであげるかもしれません
あるいは毎回しっかりと汚れを落としたいので 根気よく長い時間洗う人もいるでしょう。
ここがポイントです。
でもこれら全て方法は様々なれど 言葉で表現すると”手洗い”なんです
上に挙げた方法のいくつかは
手洗いは×と表記されたセーターでも縮みや型崩れを起こさず
綺麗に洗い上げることが出来るでしょう
しかし一方 その他の方法はそれこそ見るも無残に
原型を留めず縮んでしまいます
ラベルに×と表記された意図の全ては後者を懸念して×の表示をしています。
お買い上げ頂いた商品が、それぞれ皆さんの手元でどのように扱われていくか
目を配るのは現実には不可能だからです。
洗濯に付いてのお話はまだまだありますので
今日はこのへんで終わります。
最後に一言
今日お話しした内容はあくまで
縮みや型崩れに焦点を当てたお話でしたが
洗いの際には他にも多くの要素があります 例えば”水じみ”とか...
なので やはり洗濯ラベルに手洗い×と書いてあるセーターは自分自身で
判断をせず
お近くのプロの方、クリーニング店などにご相談されてから
扱うようにして下さい
ではまた