ジャカード(ジャガード)柄について説明します。
- 編み・柄
- 投稿日:
- 2014-10-07
- (更新日:2020-06-27)
こんにちは。丸安毛糸社新入社員の田沢です。
最近、朝晩はめっきり冷え込んできましたね^^
オシャレができる冬が待ち遠しいです。
さてさて本題に入ります。
前々回僕がジャカードについて書いた記事を覚えていますか?
今回はさらに詳しく情報を記載したので追記記事として書かせて頂きます^^
ジャガードと間違えている方が多いですが、正しくは「ジャカード」です。
フランス人「ジョゼフ・マリー・ ジャカール氏」がジャカード機を発明したのでこの名称が使われています。
シングルジャカード
ミスジャカード、フロートジャカードともいう。 1コース編む場合、一方の色糸が表でニットする間に他の色糸が裏に回ってフロートし裏糸が水平方向に飛ぶ。裏に糸が渡るので伸縮は不足してしまいますが、裏糸が表にひびかないので色は鮮明にでます。ただし、裏糸の飛び方を考慮しなくてはならないので規則正しい小柄にするなど、柄に制約がでてしまう。普通糸の飛ぶ長さは1インチ(2.54CM)くらいが許容範囲とされています。 また、シングルジャカード編の弱点である裏糸の渡りを数目おきに編み、渡りを止めたものを裏目立てといいます。
表からみた写真がこちら
裏から見た写真がこちら
この糸の渡りも、もしかしたらデザインとして使えるかもしれないですね^^
追記記事
オススメ製品(追記2014.10.7)
・セーター
・ジャケット
・小物
上記でも説明した通り、裏に糸が渡ります。でもそれ自体をデザインとして使うのもオシャレだと思います^^
小物の画像がこちら
いかがですか?
この糸の渡りをあえて見せるからこそ、違う顔のオシャレな帽子になるのです^^
袖口とか部分的にあえてこの様に糸を渡らせるのもオシャレかもしれませんね。
※余談ですが、冬の時期愛用する方も多いかと思うカウチンセーターですが、裏がシングルジャカードと似ているなんて思った方がいると思います。
しかしカウチンセーターはカウチン編みといって裏の糸をくるみながら編む技法を使用しているため、シングルジャカードとは全く異なったものです。店頭でもし発見しましたら是非ご覧になってください。
ダブルジャカード
ダブル組織のジャカード編み。 シングルジャカードとは違い、柄に制約は特にありません。ただし、裏糸が表にひびいてしまうため色によっては表目が濁って見えてしまう事があるため、色の組み合わせに工夫が必要です。 裏の組織が「後ろ鹿の子」と「後ろ総針」と2種類あります。
ダブルジャカードの写真がこちら。
写真のダブルジャカードは後ろ鹿の子で編まれています。 細い糸と太い糸で合わせるのも透けて見えて面白いですね!!
追記記事
オススメ製品 (追記 2014.10.7)
・ジャケット
・セーター
編地がしっかりとするので特にジャケットにオススメです。
ただし、襟が返る時に柄は鹿の子か総針になります。襟は無地で編み立てるといいかもしれません。
ジャケットの画像がこちら
ノルディック柄流行りましたよね^^
今年はどうなんでしょうかね?
それはそうと(笑)
柄もこんなに綺麗に出てしっかりとした編地に仕上げられます!!
袋ジャカード
ダブル組織のジャカード編み。 シングルジャカードとは違い、柄に制約は特にありません。全体を袋編状にし、表になる糸と裏になる糸を逆転させて柄を出す方法。 裏表が同じ柄の反転になるのでリバーシブル風の使い方も可能。2色使いが一般的で裏糸がひびかないので色が鮮明にでる。
袋ジャカードの写真がこちら
柄が綺麗に反転されていますね。 リバーシブルなどで使えそうな編地ですね^^
実はこの袋ジャカード伸縮性のある糸で編立すると凹凸感も表現する事ができて、すごく面白い編地になるんです!!
(写真で言うと、ベージュの部分に伸縮性の糸に変えた場合青の部分が膨らみます)
残念ながら写真はございませんが、どこかでご紹介させて頂きます!!
ですので上品なものからアバンギャルドな物まで表現することが編地で、できるのです!!
追記記事
オススメ製品 (追記2014.10.7)
・ジップアップブルゾン
・コート
・セーター
上記でも説明した通り、リバーシブルつかいが可能です。
ですのでブルゾンは勿論、コートも裏が綺麗にも綺麗に柄が出ているので、襟を返した時に汚くなりません。
コートの画像がこちら
(画像はこちらから拝借致しました。→www.elle.co.jp/catwalk/fw2014/female/london/temperley_london/runway/(img)/1)
折り返っている襟も柄が綺麗に出ていますね^^
襟を返しても柄が崩れないので、すごく上品にみえます^^
ブリスタージャカード
ブリスタージャカードは柄の部分が袋状になっています。
一方の糸は伸縮糸にして柄の部分は浮き上がらせる。伸縮糸を使う事で柄を浮き上がらせるのがブリスター編みです。
一見袋ジャカードに似ていますが、全体が袋なわけではなく上記でもある通り柄の部分のみが袋状になっています。
ブリスタージャカードの写真がこちら
こちらは学生時代に作製したスワッチです(笑)
因にこのスワッチの顔はニット科の先生の顔なんですよ^^めちゃめちゃ似てます(笑)
オレンジの部分だけ膨れているのがわかりますか?
この部分のみが袋状になっています。
裏の写真がこちら
袋ジャカードではないので、柄が綺麗に反転はしてはいません。
因に裏の使用は、ダブルジャカードでもあった、「後ろ鹿の子」になっております。
追記記事
オススメ製品(追記2014.10.7)
・セーター
・ジャケット
製品をぷっくらさせたい時にオススメです^^
どこかひと味違う面白いニットになります。
セーターの画像がこちら
(画像はこちらより拝借致しました→https://i.lumine.jp/item/150140017090001)
タテに向かって筋がぷっくらして見えませんか?
これはブリスタージャカードならではの見え方です。
ここでは紹介していない進化したジャカード編みを福田が紹介していますので、
「ジャカードについてもっとしりたい!」
という方は是非見て下さい^^
きっと初めて目にする方が多いと思いますよ!!
https://www.knitmag.jp/1518
まとめ
さてさて、いかがでしょうか?
ジャカード博士になれましたか?(笑)
「ジャカードって色々種類があってちょっとよくわからない・・・・」
なんてイメージがあるかもしれませんが、こうして少しでも理解すればどんなアイテムに使えるかわかるようになります!!
またジャカードについて新しい情報を手に入れましたら、追記させて頂きます。
では次回もお楽しみに^^/