PITTI FILATI79 を見て次のニットトレンドやトレンド素材ついて考察してみた
- トレンド
- 投稿日:
- 2016-07-12
- (更新日:2020-06-27)
みなさんおはこんばんにちは松井です
連日猛暑が続いておりますが、夏はこれからが本番です。みなさん水分と栄養の補給はマメに過ごしていきましょう
さて、本日は既に何名かの方がブログやSNSで触れておりますが、先日行われたPITTI FILATIの私なりの感想と考察を記述していきたいと思います
- トレンドの流れ
- こんな素材が多かった
トレンドの流れ
まず私が今回第一に感じたのはここ数年続いたトレンドにようやく変化が生まれてきたのかな という印象です
SS AW問わず近年 ニットのトレンドとして意匠性のあるファンシーヤーンより、糸の形状はストレートでシンプルな素材が多く引き合いがあったように思いますが、そのストレートの中でもストレッチ性の強いもの バルキー性が高く嵩高に上がるもの 糸の構造が特殊で軽く上がるものなどストレート形状という枠組みの中で様々なトレンド変化がありました。
その傾向が今回のAWより、少し変化が生まれてきたように感じられました。少しづつ表面変化のあるファンシーヤーンの打ち出しがイタリアメーカー各社 多くなってきたということです。
ただ、そのファンシーヤーンの意匠性はまだあまり富んだものではなく、少し撚糸の方法に特徴があり独特な撚り目が表情となる素材や、染め分けの出来る糸を混ぜ色の表面効果に奥行きを持たせるといったようなものでした。
こんな素材が多かった
*エアフロー
この”エアフロー”という言葉は糸の作成方法を指す言葉で リリヤーンをベースに空洞状になったリリヤーンの中心部に綿を吹き付ける形状を言います。日本では吹き付けのリリヤーンというのが一般的です。この糸を作成する機械を近年新たに導入したイタリアのメーカーは数多く 今年は昨年にもましてこの機械を用いて作られた種類様々な糸を目にしました。
このエアフローという糸の最大の特徴は、なんといってもその軽さで 空洞状になった部分に吹き付けられた綿はいわば無撚りの状態で、空気を多く含み嵩高であるにも関わらずとても軽やかで、反面 縮絨がとても入りやすくその仕上げ方法はとても繊細という特徴を持ちます
今年は特にこの糸で、リリヤーンの部分に綿糸を用い 中にウールベースの綿を詰めたといったような糸を多く見かけました。
*ブークレ
もう一つ今回、ブークレもトレンドの特徴に挙がっているようです。
但し、紡績ブークレや撚糸ブークレの様にその形状の糸単体でのテキスタイル表現ではなく、単的にいうとブークレが混ざっているという表面効果が良いようです。
今回各社ブースでみたのは、糸の中に その構成としてブークレが1本混ざっているというような糸が数見受けられましたが 勿論編みでの表現の中でブークレヤーンを混ぜこんでいくことも効果的に働くと思います
今回は視察したばかりでざっくりとした考察ですが
今後、新たに私達で開発した糸を織り交ぜながらもう少し具体的な話も出来ればと思っています。
では今回はこのへんで