ニットパターンの小話(追記) 製図の違い ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて⑪
- ニット製品や糸を生産する工場
- 投稿日:
- 2016-05-02
- (更新日:2020-06-27)
ども!皆さんこんにちは。飯島です。
皆さんGWですね!(*’’▽’’)
いかがお過ごしですか?
このブログがUPされるときは真っただ中かと思います、中には10連休なんて人もいるのではないでしょうか??
今ブログを書いている私は、GW直前のカウントダウン時期。
今年のGWはどうしようかなぁ。みたいな。
既に、友人の結婚式、チキチキ釣り大会&BBQなーんて予定を立てております。(^^)/
楽しく連休を楽しめたらいいなぁ!なんて期待をしながら書いています。
これがUPされるときは、真ん中◎・・・適度に気楽に読んで下さいね!!
ということで、今回はサクッといきましょう!
さて、今回は前回のブログ
ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて⑩ ニットパタンナーの小話
の追記をさせて頂きます。
いやぁ。前回は記念すべき10回目ともあり思いのたけ書き込みましたので。
やや長かったな。と反省しました。
またまた、実際にどんなパターンなの?みたいなご指摘うけまして・・・
ちょこっと補足せなあかんと思いました。
自分の気持ちが入りすぎた話ばかりでしたので(笑)
製図も追加で補足紹介しながら書いてみます。
あくまでも、ニットパターンについて。
ほんっとにネット検索してもでてきません(笑)ニッチすぎる(笑)
自分も何か情報ないかなと探してはいますが、、そんな方にちょっとでも響けばいいなと思い綴ります。
- ニットのパターンそれぞれ
- カット、ニットソー
- 成型(外成型)
- 成型(内成型)
- ホールガーメント
- まとめ
■ニットのパターンそれぞれ
前回でお話したと思いますが、ニットというのは機械・ゲージ・組織、編み方によってそれぞれの生産方法があります。
そして、生産場所によっても工場さんのパターンの描き方、形だしの方法、作り方も様々あります。
・手引き
・回数書き
・パターンCAD⇒ニットCAD
・ニットCAD直引き
どれ良いとは一概に言えませんが、作るもの工場さんによっても得て不得手もあります。
目標とするゴールは一緒ですので、色々な方法論があります。
今回は前回の補足、その中でも私の経験上から縫製方法それぞれのパターン⇒ニットCADになるまで、についてお話をさせて頂きます。基本は一緒ですので、前回の写真と補足の製図を見ながらご紹介したいと思います。
■カット、ニットソー
生地を裁断してミシンで縫製しますので、布帛パターンと同様のパターンになります。
真四角のニット編地を布帛同様の生地として裁断しますので、自由に形を作成できます。
縫い合わせる箇所の寸法を合わせて、布帛と同じようにイセや伸ばしも入れます。感覚的にはカットソーの生地が近く、布帛のパターンよりも生地が伸び、自由がききますので、色々な曲線なども作図が可能なところも思い白いところです。
ただ、編み出し(リブなど)を使用する場合は、編み出し部分は必ず水平を保ちます。
■成型(外成型)
縫製方法はミシン仕上げ、リンキングと2種類からなりますが、
パターン通りに形を表現することができるので、先のカットと同じような型紙を再現することができます。曲線もパターンにそって自由になぞらえることが可能。
縫製上りの見た目はカットソーに近いです。
脇下などはニットらしい伏目で水平に取ることも、引き返しでパターン通りにカーブを作ることも可能です。
■成型(内成型)
縫製方法は主にリンキング。
パターンは非常にニットらしい直線的なものになります。
曲線で作図しても、内減らしのファッションマーク(減らし目の重なり)の出方が一定になるように、角度でピッチが揃うように直線化されます。
縫製箇所からファッションマークの巾位置も指示することも良いと思います。
ファッションマークの見え方を揃える為、AHでは2段階、袖では2段階・3段階の角度の直線が一般的になります。
縫製箇所は、目と目を1目ずつ合わせるので、アームホールのパターンでは高さを合わせ、(周長を合わせることが無理はないですが、合わなくても形にすることができます。ここに意外と個々のノウハウがあります。)肩減らしでは肩幅をパターンの長さではなく、水平距離の巾を合わせます。
理由を詳しくはこちら⇒ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて⑨ 後肩のパターン
■ホールガーメント
基本的には内成型のパターンと同じ方法でパターンを引くことができます。
ただ、ホールガーメントでは、基本的に外形は前身と後ろ身頃が同じ形(巾)になります。
基本的に仕上がりは内成型と同じになり、製図を引く時には巾を意識して作図を行います。
袖に関しては前後のミラー反転になります。
縫製をしませんので、編み方の中で、疑似縫製の個所は周長で合わせることも可能ですし、巾・高さで合わせることも可能。ニットらしいある意味布帛のような一般的なパターンを超えたモノづくりができるのも魅力になります。
■まとめ
さて、前回のおさらいを含めて、パターンではどのようなイメージになるか補足をさせて頂きました。今回は大まかに通常のプルーバーを参考にしましたが、それぞれの編み方によって、衿や袖など部位ごとにも注目してみると細かな書き方や法則があります。
また、ニットですから布帛とは違って、縫い線の長さを合わせることだけでなく、
目を合わせることで縫合ができるという点が個人的に非常に面白いところだと思います。(布帛からすれば邪道かもしれませんが笑)
あくまでニットです、正解もありませんので、楽しんで形出しや綺麗に見える編地の設計ができると良いのではないでしょうか。
このブログを読んで頂き、製品を見て形やパターンがどうなっているのか、細かなところも注意してみて頂けると幸いです。
今後は部分的にもクローズアップしてご紹介できればと思いますので、気になる方はぜひ読んで下さいね。
ではまた!
過去のシリーズを読みたい方はこちらをどうぞ↓↓↓
ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて① ホールガーメントとは?
ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて② そもそも横編みとは?
ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて③ 手袋からセーターへ
ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて④ どうやって一着を編んでいるのか
ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて⑤ ニットのシステム/企画サポートいたします
ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて⑥ 袖の寄せ減らし
ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて⑦ WGの基本的な形をご紹介します
ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて⑧ ボーダーの編み方・成型との違いとは?