PITTI FILATI 17SS 最新の展示会の情報から
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- 投稿日:
- 2016-02-17
- (更新日:2020-06-27)
みなさんおはこんばんにちは松井です
先日、久しぶりにおもいっきり体調を崩してしまいました。
大概の風邪は布団の中で厚着をして思いっきり汗をかいてしまえば一晩で直るのですが,,,今回の風邪は症状が重くヒートテックを上は2枚 下は1枚と着てその上にフリースを着て、最後にダウンを着て(笑)布団も厚手のものを3枚も掛けても寒くて寒くて震えていました。いやはや参りました
依然として風邪やインフルエンザは流行っているようですのでみなさんも気を付けて下さい。
さて、今回は先日行われたPITTI FILATIの様子について少し触れていこうと思います
”クリエイト”するとは!?
日頃プロダクトデザインを作ることを中心に思考が回っていると、思考の中心は”市場の動向”だったり”素材の評価の声”だったりそんな周りの評価が物作りの主導権を握ってしまうことは少なくありません。私自身においても改めて思い返してみるとその傾向の方がやはり強いように思います。
それは決して悪いということでは無く、大概の企業デザイナーは人も環境も様々なれど売るということが一番の命題だと思うので、むしろそれは当たり前のことと言っても良いかもしれません。
しかし、ここであえて触れていきたいと思っているのは、そんな中でもこのPITTI FILATIに足を運ぶと”物を作る” ”デザインする” ”クリエイト”するということは一体どういうことなんだ?と毎回考えさせられ そこで感じたことを実際の会場で撮った写真と合わせ考えてみました。
PITTI FILATIでは毎回”テーマ”が設けられます そのテーマの多くは社会に対してメッセージを込めたものがほとんどでその前後の世の中の出来事や情勢から時には宗教なども用いて語られることも有ります。
今回のテーマは「MATER(i)EALITY」
MATERIAL と REALITY を組み合わせた造語の様です
直訳通りにすると「物」と「真実」ということになりますが、このテーマを会場内のトレンドブースではビジュアル化し、加えてニットに置き換え表現しています
実際に会場ではこんなものが見られました。
これは壁に流されていた映像の一つです。船から投網をしてゴミを回収している様子の様です。1枚目と2枚目の映像の前にあるクリアケース内の物は実際に取れたのであろうゴミでした。この様子をニットに置き換えたものがコチラ
投網の感じや色彩なんかも上手く表現されています。もう一つ続いてご紹介します。
これは鉱石の層や地層のような映像です。これをニットに置き換えたものがコチラ
糸の組み合わせ方や 色の合わせ方 その編地にプリントや加工を加えてみたり、表現の方法は幾通りもあり、その手段の用い方で表現力はとても豊かになります。
勿論 実際にこれらの表現方法がそのまま 店頭で実際に消費者の手に渡る製品として落とし込みが出来るかというと 特に品質管理の厳しい日本では難しい場合も多くあると思うので簡単にという訳にはいきませんが、少し以前の日本のマーケットのようにこの時期にこの素材でとりあえず羽織を作っておけば売れるといった時代はとうの昔に過ぎた今、プロダクトアウトからマーケットインではなく、またプロダクトアウトの重要性が見直されているように思います。
市場を良く歩き多くの製品に目を通すことも勿論大切ですが、たまにこのようなクリエーションに触れ実売性から少し離れた視点で物作りを考えることが思考をより柔和に働かせてくれるのだと改めて感じました。
では今回はこのへんで