ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて⑥ 袖の寄せ減らし

  • ニット製品や糸を生産する工場

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ども、皆さんこんにちは。
明けましておめでとうございます。
冬本番になり、朝焼けの清清しい通勤にも慣れて来た飯島です。
晴れているとこの時期は空気が澄んで気持ち良いですよね。

昨年一年の弊社イベントも全て終了し、振り返ってみると、JBKSでの新規お客様の引き合いや、地域のイベント元禄市ではニット好きのお客様との触れあいを通じて糸や製品の販売。例年よりもかなりの来場をいただき、ネットやブログを通じての反響を感じられました。
元禄市で買いそびれてしまった方も、夏のマルヤス市にて販売もいたしますので、引き続き情報を発信していきますので欠かさずチェックをお願いします!

■かわいいお客様

ちょっと話は変わりまして、、
以前はプライベートで服作りをしていた私です。
先日、作った洋服を着たお客さまから写真を送って頂きました(‘◇’)ゞ
ちょっとご紹介します(笑)

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娘に着せたい!と言うことで、採寸して縫上げたもの。とってもかわいい感じにコーディネートしてくれて、お母さん友達のブログでも写真を取り上げて頂いたようです。
http://herbalhouse.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/index.html

 

成長期のため、ぐんぐん身長が伸びているようで、、、笑
もうちょっと丈伸ばしたり、長く着られれば良いなぁとおもう次第です。
さて、相変わらず話が長くなりました。。
そろそろ本題にはいりましょう。

■袖付けのしかた

前回?前々回にホールガーメントの大まかな構成のおはなしをしました。

ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて④ どうやって一着を編んでいるのか
この間の話では

袖、見頃、袖
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と裾から筒を編んでいき、脇から上は大きな一つの筒になります。とお話ししました。
この間は大まかな話でしたので、今回は少しだけ詳しく説明します。

ではでは、まずはパターンを見てみます。

■セットインのWGパターン

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成型の製品とほとんどといっていいほど同じなのですが、
基本的にホールガーメントの製品は、外形を前後の巾で同じ形を前提として考えます。
これは、編み端が筒の状態になっているため前側と後側で巾の差があることは、編機の構造上行うことが難しい為です。(前後の二枚のニードルベッド(針床)で構成されているため、筒端は必ず向かい合う針同士でループが繋がっている。)
ですので、袖などは半身同じパターン、前身頃/後身頃で同形状を使用することが多く、かなりこだわったパターンや、シルエットなどを求めるのは、編み方やデータ作成もかなり大変になりますので、企画の段階からどのように作るのかで注意が必要です。

正面から見た図で、前後を重ねた状態でデータを作成~編み下がりとなりますので、袖などは開かないで半身で描くのもそのためです。
編み方の研究や、編機自体の構造も開発、進化中なのでいずれはもっと簡単にできるようになると良いですよね。
では、ここから袖付けがどのようになされているかというと。。。

 

袖の目をジャンジャン寄せて編み付けていきます。

 

■袖の寄せイメージ図・編成図

 

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身頃を中心として、袖の目数を中心に向かって寄せ、スライドさせます。
パターンとして考えると、柄としてみた外形が変わってしまうので、かなり考えにくいかと思います。
自分も初めてニットCADの柄(編成図)を見たとき、さっぱりだったのと外形が変わってしまうことに戸惑いました。

パターン通りに、ゲージ目数に落とし込んでいるので、形が変わってしまうようですが、目数の面積移動を行っているように考え、目は寄せで地の目は繋がっているので、出来上がりはパターン通りになっています。

下から編んでいくたびに、2コース/2目ずつ寄せとか、、いった具合になるので。。

編んでは寄せて、編んでは寄せて、と

少しずつ少しずつ寄せられて行き、身頃と重なる目にはファッションマーク(重ね目)ができるのです。
身頃のアームホールも勿論、パターン通りに寄せを行っているので、同じようにファッションマークができ、アームホールは目が通っているように見えます。

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※袖山に関しては、寄せる目と、編むコース数の比率をかえて、
編んで、寄せて寄せて、編んで、寄せて寄せて
と角度が変わるごとにコースを編まずに、袖山のみを空(カラ)で寄せていくことで形を作ります。
(画像パターンの袖山のように角度が、水平に近い場合。)

 

■まとめ・終わりに

さて、イメージをつかんで頂けましたでしょうか?
なかなか文章で説明が難しいので、、、(笑)

(社内でも、イラストを描いたり、身振り手振りで説明しています。。)
スライドしてそでの目数が寄せられているということがポイントなんですね。
外側から袖の目を寄せることで、パターン通りの地の目を通すことができ、アームホールや袖山をきちんとした形に仕上げることができます。
ここが、成型やホールガーメントにとってすごく重要なことだと思うので、今回は改めてお話させていただきました。

元々パタンナーをしていましたので、ニット企画をするうえでパターンや形のことでわからないことがありましたら、是非相談もできますので、どうぞ気軽にお問い合わせくださいね。

ではでは、本年もよろしくお願いします!(‘ω’)ノ

 

過去のシリーズを読みたい方はこちらをどうぞ↓↓↓

ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて① ホールガーメントとは?

ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて② そもそも横編みとは?

ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて③ 手袋からセーターへ

ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて④ どうやって一着を編んでいるのか

ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて⑤ ニットのシステム/企画サポートいたします